早早

全て 名詞 副詞
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  • まず正月早早に、かねておそれていた幕府の普請手伝いが、治憲の上に降りかかってきたのである。 藤沢周平『漆(うるし)の実のみのる国(上)』より引用
  • 幕府に家督が認められると早早に隠居御殿の建築にかかったのも、その気遣いの一端をあらわしているとみることも出来ようが、しかし治憲は藩主交代を悔いたりしたわけではなかった。 藤沢周平『漆(うるし)の実のみのる国(上)』より引用
  • いや、着いた早早、変なストリーキングには出会うし、かれないはずの鐘の音が聞こえるし、確かにここは普通じゃない。 泡坂妻夫『毒薬の輪舞』より引用
  • 再度使いが来て、北見も早早に昼過ぎからの手習いを閉じ、小原屋に駆けつけた。 藤沢周平『よろずや平四郎活人剣(上)』より引用
  • 福光から東京へ帰って来た早早、藝術新潮のグラビア特集の取材を受け、こんどは日本を代表する画家十九人のなかの一人に選ばれた志功は、さぞかし体内の血が騒ぎ出すようなおもいであったろう。 長部日出『鬼が来た 棟方志功伝(下)』より引用
  • 開巻早早、エノケンの鞍馬天狗が白馬に乗り、志士たちの危機に駈けつけようとしているシーンがあったと記憶している。 筒井康隆『不良少年の映画史 PART2』より引用
  • とすれば、やはりどこかの家に婿にもぐりこむしかないわけだが、内証のいい家でないと、婿に入る早早、城から下がって内職ということにもなりかねないぞ。 藤沢周平『風の果て(上)』より引用
  • ビエンナーレの開かれる年ではなかったので、閉ざされていた日本館の扉の鍵を、係の人にあけて貰って入って見ると、吹込んだ風で床の上に乱雑に散らばっていた紙屑が舞上がり、まだ壁につけられていた前年の出品者の名札が斜めになっていたりしたので、志功はすっかり寂しい気分になって、早早に引揚げた。 長部日出『鬼が来た 棟方志功伝(下)』より引用
  • 藩主とお相伴の重職たちは鼻白んだ顔で早早に席を立ったし、ほかの者は遠慮のない私語をかわし、嘲笑の目を信次郎に投げかけた。 藤沢周平『玄鳥』より引用
  • あとは二十過ぎると早早に他家の婿になった男が、数年たって思いがけなく病死し、その後釜あとがまをさがしているなどという幸運にでもありつかない限り、ひとり身の部屋住みを余儀なくされる。 藤沢周平『隠し剣秋風抄』より引用
  • 心細い流離の境遇にあっても、時流に超然として悠悠とおのれを持していたい心境をうたった最初の三首に、上京早早スイス・ルガノの国際展受賞で軒昂たる気分になり日本板画院と日本芸業院という二つの組織の推進に懸命になっていたころの志功が、どれだけ共鳴したかは判らない。 長部日出『鬼が来た 棟方志功伝(下)』より引用
  • 体に手をまわされたらやっぱり胸が背中にあたっちゃうよなあと、今祈った約束を早早と反故ほごにしつつぶるぶる震えるほど期待していた光則はちょっと拍子抜けしたが、それでも紅葉の匂いがほのかに香り、すごく幸せだった。 田中哲弥『大久保町の決闘』より引用
  • 三人は一様に、襲って来たのは大男で、黒い布で頬かぶりをし、鋭い剣を遣ったと言い、また喜平という中間は、相手が逃げたので後は追わず、堀内を背負って早早に引き揚げた、斬り合いのとき相手の右足に深手をあたえたはずだと証言した。 藤沢周平『玄鳥』より引用
  • 開巻早早に港の酒場で殴りあいがある。 筒井康隆『不良少年の映画史 PART2』より引用
  • 取りかえる越中もなくなったので、やむを得ず洗濯にかかったのだが、正月早早の洗い物はぱっとしない。 藤沢周平『よろずや平四郎活人剣(下)』より引用
  • 来年早早お式ですって。 三好十郎『樹氷』より引用
  • そういって、高島五右衛門は早早に立ち去った。 もりたなるお『土俵に棲む鬼 相撲小説集』より引用
  • これによって同人儀、ここもとへ相越し候も計り難き儀につき、見当り候わば捕り押さえ、厳重に手当ていたし置き、その段早早申し出候よう御預り地郡中へ申し達せらるべく候こと。 藤沢周平『回天の門』より引用
  • そこで早早に立ち去った。 ガボリオ/松村喜雄訳『ルコック探偵(上)』より引用
  • 翌朝、早早に七瀬は根岸家を辞した。 筒井康隆『(「七瀬」三部作 1) 家族八景』より引用