日向臭い

全て 形容詞
11 の用例 (0.00 秒)
  • 古い木造の建物独特どくとくにおいに、男の学童たちの日向臭ひなたくさいような匂いがじってただよっている。 上橋菜穂子『獣の奏者 Ⅰ 闘蛇編』より引用
  • だからこそ今日、わざわざあの日向臭い床屋の店で、張首明とかいう人に調子を合わせて、小半日も油を売ったのですが、すると、それも、私の期待したとおりの結果を生みそうですね。 林不忘『安重根』より引用
  • 乾いた藁は少女の髪のように日向ひなた臭い。 三浦綾子『泥流地帯』より引用
  • 身体の力を抜いてすがりついてくる彼女の、いくらか日向ひなた臭い匂いをかぎながら、それから、もうひとつ、べつのことを考えた。 阿佐田哲也『先天性極楽伝』より引用
  • かれは、そこに、日向臭ひなたくさい懐かしさを感じた。 立原正秋『冬の旅』より引用
  • 若い白瓜しろうりの心を抜き、青紫蘇あおじそを塩でんで詰めて押したのは、印籠漬いんろうづけといって喜ばれましたが、雷干かみなりぼし日向ひなた臭いといって好まれませんかった。 小金井喜美子『鴎外の思い出』より引用
  • 全く考へごとなどするには、勿体ないやうな日和で、暫く日光を浴びてゐるうちに、私は自分が刈草の一束ででもあるかのやうに、骨つぽい両肩や、また考へごとにまでも、日向臭い匂が沁み込んでゐるのを嗅ぎつけないわけに往かなかつた。 薄田泣菫『独楽園』より引用
  • そのきらきらする光を両肩から背一杯にうけてゐると、身体中が日向臭く膨らんで、とろとろと居睡でもしたいやうな気持になるが、時をり綿屑のやうな白雲のちぎれが、そつと陽の面を掠めて通りかかると、急に駱駝色の影がそこらに落ちかぶさり、肌を刺すやうなつめたさがひとしきり小雨のやうに降りそそいで来る。 薄田泣菫『独楽園』より引用
  • そのないところを私は、無理に亭主の尻っぺたのあたりに割り込んで、湿っぽくて日向ひなた臭くて、汗臭くてムンムンするような蒲団ふとんを、亭主からぎ取って頭からひっかぶって、震えていた。 橘外男『雷嫌いの話』より引用
  • 筋骨の見える痩せたセッタアは両足を腕にかけ眼を光らせ、日向臭い毛並みを垂れて彼を見詰めていた。 横光利一『旅愁』より引用
  • 日向ひなた臭い匂いだった。 花村萬月『ブルース』より引用