断然と

全て 副詞
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  • お金持の奴隷になる訓練を受けてそれが私の何にならう、私はもう断然と外の仕事に移つてしまふのだ。 与謝野晶子『月夜』より引用
  • しかし、この二つの餌のうち、鰍の卵の方が断然と成績がよろしい。 佐藤垢石『鰍の卵について』より引用
  • そしてそのたびに私のけがれた塋穴の十字架に向ってさしのべた瞬間に私の死が私を襲うであろうという事を、前よりも更に断然と叫んで来ました。 直木三十五『金の十字架の呪い』より引用
  • 第一の詰問には、断然と、そうではありませんと云える彼女も、その次の前へ来ては、躊躇を感じさせられた。 宮本百合子『地は饒なり』より引用
  • あなたとしたことがそう断然きっぱりとお腹立ちになって、坊ちゃんのお楽しみを攻撃なさったり、その好きなひとをどうかして始末してしまおうとお思いになるなんて。 アプレイウス/呉茂一・国原吉之助訳『黄金のロバ』より引用
  • 例の勢のある馬は、断乎としていうことをきかないでいたところへ鞭でぴしりとやられたので、今度は断然とき登り出した。 ディケンズ・チャールズ『二都物語』より引用
  • それ故、折角行かれると思ったのに、ここで止められては大変だと思っているようすを、明かに表示する執拗さと頑固さで彼は断然と熱を計ることをこばんだ。 宮本百合子『一つの芽生』より引用
  • かくてある日の事でした、父は私をちよつとと、居間へ呼びますから、何の用かと行つて見ますれば、父は私の座につきますのをまちかねたといふ面持おももちにて、断然と結婚の事を申し渡しました。 清水紫琴『こわれ指環』より引用
  • 追い出したいと思いながら、断然と、それを口に出しても云えない者が、どうして、優者らしい態度だといえるだろう。 宮本百合子『渋谷家の始祖』より引用
  • 右の如く昔は歳初と春初と区別あるが如くなきが如く曖昧に過ぎ来りしが明治に至り陽暦の頒布はんぷと共に陰暦は公式上廃せられたれば両者は断然と区別せられて一月一日は毎年冬季中に来る者と定まれり。 正岡子規『墨汁一滴』より引用
  • 現在では共同決定手続きはEUにおける立法手続きの断然と大きな部分を占め、広範な政策分野で適用される。
  • 講演に先立ってかなり猛烈な中止勧告を受けたが、私は期するところがあるために断然とこれをしりぞけて出演した。 海野十三『放送された遺言』より引用
  • もし二人の交渉の圏内に引き入れられんとする時、自分の純潔な、肉体的に純潔な地位が危くなろうとする時、その時こそは断然と営を撒すべき時だと、彼は心に誓っていた。 豊島与志雄『掠奪せられたる男』より引用
  • もしその娘の父母がその媒介人に対し最初に断然と謝絶する時分には、その媒介人がこりゃもう話が成り立たないというて、その息子の父母に告げて結婚は成り立たぬようになるのです。 河口慧海『チベット旅行記』より引用
  • もし、保がちがった生れつきで、生れつきの調停派でなかったなら、多計代がかつておじさまとよばした、その大臣に、やはり保も処分されただろう、断然と。 宮本百合子『二つの庭』より引用
  • 僕が読んだうちでも一番いい本によると、このカイミアラというのは、今までに土からうまれた生き物の中でも、断然とまでは行かなくとも、おおよそ一番みにくい、有毒な動物で、また最も奇妙不可思議で、相手に廻してこれほど厄介なものはなく、逃げようにもなかなか逃げられない代物しろものでした。 三宅幾三郎『ワンダ・ブック——少年・少女のために——』より引用
  • もしその娘の父母がその媒介人に対し、最初に断然と謝絶する時分には、その媒介人がコリャもう話が成り立たないというて、その息子の父母に告げて、結婚は成り立たぬようになるのです。 河口慧海『チベット旅行記(下)』より引用
  • 嬢様も好い加減に思切らせないと這般かういふ奴が瘋癲きちがひになるのだと思召して、其次来た時に断然きつぱりと、世間が煩さう厶いますから当分お尋ねはお断り申します、其中お互に身がさだまりましたら改めて御交際を願ひませうと。 内田魯庵『犬物語』より引用