押しこめろ
全て
動詞
18 の例文
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中にははっきりと正気を失っているとわかる声もある。昼も夜もわからないこんな地の底に押しこめられていては無理もない。シャーミアンも険しい顔になり、看守に突きつけた剣に力を込めた。
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白い表情のない美しい顔も何やら恐ろしかったが、このキロンという音と目をつぶる瞬間が嫌で、私はなるべく見ないようにしていたが、猿のはなしを聞いてからは、祖母からもらった籐製の大きなバスケットの中に押しこめた。押しこめたくせに、どんな顔をしているか気になって時々のぞいていた。鳥の目も苦手だった。
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だいたい、兵員用の輸送船に便乗しているのだからそうそう贅沢は言えない。施設にいたころ、ぼくはこの広さの部屋に八人で押しこめられていた。夕食は、さっそく船団司令官食堂で、ヤン提督は形だけは最上の席にすわらされたという。
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飛行機のシートに座って、窓の外にある雲をまだ眺めているのだろうか。巨大な冷たい鉄の塊が胸の奥に押しこめられたような気持ちになる。シンヤの優しげな声を恨めしく思いながら、わたしはたずねた。
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しだいに最初のいらだたしさが消えていった。いまでは何の問題もないところにパワーズを押しこめたという感じがした。サラダとステーキがもってこられると、パワーズは手帳をポケットにおさめた。
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君も知っているだろうとおもうが、われわれが今立っているところの下に、海底牢獄がある。それは皆で五つ六つあるそうだが、その一つに押しこめられていたのだ。そこを何とかして逃げたいといろいろ計略をめぐらした結果、やっと今日は逃げだすことができたのだ。
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そうしておいて自分の命を少しでも長く盗むために、あらゆる人を疑りました。そのためには多くの人をどんどん殺したり押しこめたりしました。ですから彼はピシアスとデイモンとの二人のこの信実と友愛とを見ると、本当に何よりもうらやましくて堪りませんでした。
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自分で稼ぐことのできる私でさえ、もし病気になったらどうしようと思うと、慄然とするのだ。考えてもしかたのないことだから、意識のすみに押しこめているけれど。「外国のバレー界が羨ましいよな、相浦ちゃん」川津は、一人で飲み、一人で喋っている。
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ふたりの敵がロープで自分をしばろうとしているのに気がついて小二郎は必死にあばれたが、ひじがつかえて刀をぬくこともできなかった。かれは今、自分がせまい空間へ押しこめられてしまったことを知った。はじめてかれの胸におそろしい恐怖がわいた。
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皮肉で冷笑的で。あんたをあんな場所に押しこめているのは、あの綺麗な奥さんなのね?
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存在しないかのように感じられる下半身に神経を集中しようとする努力は、なんだか勃起しないペニスを勃起させようとする努力に似ているような気がした。それは何もない空間に力を押しこめているようなものなのだ。私はそうしながら図書館で働いている髪の長い胃拡張の女の子のことを考えていた。
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いまでも覚えているのは、幼稚園児の頃、冷え性にいいと言って祖母が鯰の焼いたものを持ってきて私に無理矢理食べさせた。口のなかに押しこめるように詰めこまれたが、どうしても喉を通らない。私は祖母の手をふり切って便所に駆けこみ口から吐き出した。
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関根が描いた地図を思いだして通路をすすみ、ステップに腰かける人の背をよけながら階段をおりた。おれは地下室に押しこめられた客の姿も収録しようと思っていた。「てめえら、なにやってやがんだ、この野郎」 そのとき階段の下のほうから突き抜けるような罵声がきこえた。
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恵理が殺されたとすれば、犯行はどのように演じられたのであろうか。生きている彼女を車に押しこめたまま、崖から突き落とすのは難しい。彼女が突き落とされるまで車の中でおとなしく待っているはずがない。
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これらはすべて脳髄の中でがんがん鳴り響く狂気のなせるわざだった。かれにはそれを意識の片隅に押しこめられるだけの強さがあった。それは押しこめられ、なかば無視されていきりたち、金切り声を上げた。
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晩になるとそこに押しこめられてしまうので、彼は屋根の穴から抜け出した。
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きょうだって、眠っているうちにこんなところに押しこめられてしまった。目が覚めたら、宇宙に行くって言われる。
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