手がるい

全て 形容詞
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  • というのは、それが子牛用のものとして手がるに作られていたので。 トルストイ/中村白葉訳『アンナ・カレーニナ(上)』より引用
  • 東吾の手がるいの肩をひきよせたので、嘉助もお吉も慌てて居間を逃げ出して行く。 平岩弓枝『御宿かわせみ 05 幽霊殺し』より引用
  • と云ったのを相手はまだるしとして、直接に来てくれたのである、あの人が、こんなに簡単に手がるに来てくれるとは思わなかった。 菊池寛『貞操問答』より引用
  • 私の証言のおかげで、九州に力がはいるとすれば、ほかの地方の警戒はいくらか手がるになるんじゃないかしら? 高木彬光『検事 霧島三郎』より引用
  • そのふたには糸がついていて、ひとりのコロボックルでも、手がるにあけたりしめたりできるようになっている。 佐藤さとる『コロボックル物語シリーズ 2 豆つぶほどの小さないぬ』より引用
  • とはいえ、この仕事は手がるではなかった。 ルソー/桑原武夫訳『告白(下)』より引用
  • 全く、誰だって、一人の男の白骨がこんな具合に、泥か砂のように手がるくあつかわれるのを目撃しては、ため息がつきたくなるにちがいなかった。 武田泰淳『快楽』より引用
  • パリーの口紅でもイタリーの香水でも手がるに買えるころであった。 永井隆『ロザリオの鎖』より引用
  • それで、そういうことを知るために役にたちそうな書物を何によらず読んでみることにしたが、そのころには、版本でも現代式の活字本の覆刻が少ししかできていず、また写本のままで伝わっているものが多かったので、読みたいものを手がるに手に入れることができなかった。 津田左右吉『学究生活五十年』より引用
  • 久米はいはゆる微苦笑びくせうをうかべ、僕は手がるに苦笑したのである。 芥川竜之介『続野人生計事』より引用
  • またしても、アプレゾフがいなかったら、かくも手がるに事を運ぶことはできなかったであろうことをつくづくと思った。 ヘディン/長尾宏也訳『シルクロード』より引用
  • 男の手がるいの口を押え、片手が咽喉のどへかかっている。 平岩弓枝『御宿かわせみ 08 白萩屋敷の月』より引用
  • 都会生活のおかげで、これが田舎だったらどれくらい自分ひとりの苦労と注意を要したかしれないような難問題を、こうも手がるくやすやすと解決して、レーヴィンは入口の階段へ出た。 トルストイ/中村白葉訳『アンナ・カレーニナ(下)』より引用
  • 手がるに電話を借りる家がなければ、この炎天に自動電話へ行かねばならず、などと考えて後悔しながら、あきらめ悪く、会社を出たのが、六時近くであった。 菊池寛『貞操問答』より引用
  • それだけに、私などにも、氏の人生觀などを、手がるに抉出してみることは粗相になるおそれがある。 吉川英治『折々の記』より引用
  • 近ごろではここで手を洗わぬ人さえ多くなり、いわゆる垢離もいっぱんに手がるになってしまったが、なお特別の切なる祈願だけには、真冬まふゆでもこれをしている人があるのである。 柳田国男『母の手毬歌』より引用
  • ホシが、その藪を通って逃げたという考えは、いかにも見当はずれのように思えたが、バブは、手がるに調査できるかぎり、調査しないで放任しておく気にはなれなかったのである。 ハル・クレメント『20億の針』より引用
  • 最も理想的な変身術は、顔面はもちろん、全身の整形外科手術によって、まったく別人となることですが、そして、それは充分可能なのですが、この方法では、手がるに元の自分の姿に戻ることができません。 江戸川乱歩『江戸川乱歩全短編02 本格推理Ⅱ』より引用
  • 千駄焚きは、いよいよそういういろいろの手段がみな無効におわり、もはやしんぼうができないというときになって、村が大きな決意をもって取りかかる方法となっていたが、燃料がまだゆたかで、また人の手にもあまりがあった時代には、あるいはもっと手がるに、そういうくわだてをしたかも知れない。 柳田国男『母の手毬歌』より引用
  • 人を働かせる日の間食にはかぎらず、本膳ほんぜんを出さぬほどの手がるな饗応きょうおうを、お茶というところは田舎いなかには多く、ことに九州などでは婚礼の前後にもお茶、また仏事ぶつじの日にもお茶といって人をまねいている。 柳田国男『母の手毬歌』より引用