懈い

全て 形容詞
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  • 叔父はお庄の背後うしろの方に坐り込むと、時計を見あげてだるい欠をしていた。 徳田秋声『足迹』より引用
  • 私は病人の懈い目のひかりが、何か特別なものを感じているように思われた。 室生犀星『性に眼覚める頃』より引用
  • 宿の娘から借りた琴が、主人公の方のだるい唄の声につれて掻き鳴らされた。 徳田秋声『黴』より引用
  • しばらくすると、お国はだるそうに、うつむいたまま顔を半分こっちへ向けた。 徳田秋声『新世帯』より引用
  • 蛙の声がうとうとと疲れた耳に聞えて、発育盛の手足がだるほてっていた。 徳田秋声『あらくれ』より引用
  • お久美さんは懈るそうに左手をあげて顔中をぶっきら棒に撫で廻した。 宮本百合子『お久美さんと其の周囲』より引用
  • 信号のある交差点まで行くのがだるいので、適当に横断するのだ。 花村萬月『幸荘物語』より引用
  • 家のなかは、どこも彼処かしこも長い日の暑熱にみ疲れたようなだるさに浸っていた。 徳田秋声『あらくれ』より引用
  • 山がだんだんなだらかになって、退屈そうな野や町が、私たちの目にだるく映った。 徳田秋声『蒼白い月』より引用
  • 腰をだるがって、寄って行く人に時々ませなどしていた。 徳田秋声『黴』より引用
  • 抱擁すべき何物もない一晩の臥床ねどこは、長いあいだの勤めよりもだるく苦しかった。 徳田秋声『爛』より引用
  • 宿を立つ前から体がだるい懈いといっていたが、まったく幾らか体の調子が悪いのかも知れない。 吉川英治『宮本武蔵』より引用
  • ものうく未解決のまま、その癖心の一隅では妙にいらいらしている。 大佛次郎『赤穂浪士(下) 〓あり』より引用
  • 一日をおこたるときは、一月の凶となり、一月の懈怠けたいは百日の凶となれり。 ベンダサン『日本人とユダヤ人』より引用
  • いいようのない懈さが脹脛ふくらはぎのあたりからりあがってきた。 花村萬月『幸荘物語』より引用
  • 視線はうつろで、その眼のまわりから頬のあたりに、まるで中年男のような気懈けだるさが沈んでいる。 藤沢周平『又蔵の火』より引用
  • 一カ月半ぶりに抱かれて、体はだるいが、肌は潤ったようである。 渡辺淳一『メトレス 愛人』より引用
  • わずかにだるさがのこってはいるが、気持ちは平静で、透明だった。 花村萬月『イグナシオ』より引用
  • それでまた外の顧客先とくいさきへ廻って、だるい不安な時間を紛らせていなければならなかった。 徳田秋声『あらくれ』より引用
  • するうちに疲れたような頭脳あたまだるくなって来た。 徳田秋声『足迹』より引用
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懈い の使われ方