恥い

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  • ぼくもやがて彼を怖れなくなり、あの日の恥しさも怒りも忘れていった。 遠藤周作『海と毒薬』より引用
  • そう思うと、私は恥しさからわきの下を冷たい汗が流れるような気がした。 辻邦生『北の岬』より引用
  • お葉はその義足をつけた時、衣の中に何といふ恥しさを感じたことだろう。 素木しづ『三十三の死』より引用
  • 私はその吹出物を欲情の象徴と考へて眼の先が暗くなるほど恥しかつた。 太宰治『思ひ出』より引用
  • かれが妻をふりかえると、妻は恥しそうな眼をして笑っていたという。 吉村昭『一家の主』より引用
  • 彼女はむしろ恥しげにひかえ目で、帽子をかぶったまま椅子に坐っていた。 鈴木明『リリー・マルレーンを聴いたことがありますか』より引用
  • それとも歳をとって、恥しがるエネルギーが衰弱してきているのだろうか。 赤瀬川原平『老人力 全一冊』より引用
  • しかしいまはじめて会う家のものに全く恥しさを感じなかった。 野間宏『真空地帯』より引用
  • それとも余り愛しすぎるので恥しがって愛さないようなふりをするのだろうか? 宮本百合子『わからないこと』より引用
  • 私は恥しそうに頭を下げたまま、しばらくは口もきけませんでした。 芥川竜之介『魔術』より引用
  • 女が綺麗に着飾って恥しそうな顔をして入ってきて貴婦人の傍へ腰をかけた。 田中貢太郎『崔書生』より引用
  • ただ社長が金額を口にしたことに恥しさの原因があることだけはたしかだった。 吉村昭『一家の主』より引用
  • それで少し安心しながら、でもまだ恥しそうに、一人が話を続けた。 柴田翔『されどわれらが日々──』より引用
  • 母の沈んだ、恥しそうな情けなさそうな声をきくと、私は堪らなくなった。 宮本百合子『雲母片』より引用
  • 女生徒の恥しそうな姿勢が、男生徒の目を障子の穴に誘い寄せたのではないか。 外村繁『澪標』より引用
  • 彼がそう言うと、コニイは恥しそうに顔を赤くして、彼の方を見た。 ロレンス/吉田健一訳『息子と恋人 上巻』より引用
  • ポオルは、恥しさの極に達していて、大きな声を出すことが出来なかった。 ロレンス/吉田健一訳『息子と恋人 上巻』より引用
  • しかしやがて心は恥しさと腹立たしさに燃えてゐるのであつた。 素木しづ『三十三の死』より引用
  • しかしあの女はいざとなっても、小中将のようには恥しがるまいな。 芥川龍之介『羅生門・鼻』より引用
  • 人はよく彼にその鑑定眼の由来を訊くが、彼は恥しそうに黙って笑うだけである。 松本清張『空の城』より引用