忽然として消え失せ

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  • この日以来、味方但馬は、混乱している大久保家から忽然こつぜんとして消え失せた。 山田風太郎『忍法封印いま破る』より引用
  • 癇性などは、何ということなしに忽然こつぜんとして消え失せてしまう。 ドストエフスキー/中村融訳『地下生活者の手記』より引用
  • 言葉につくせぬ十八年の辛苦が水泡に帰し、浮草に似た定めない流浪の旅路にあって、ともすればくじけようとする兄弟の心を、しかと支えてきた唯一のものが、忽然として消え失せたのである。 滝口康彦『拝領妻始末』より引用
  • それからの連日二十四時間毎に呼びさまして話しかけると、その表情その声は一日は一日に凄惨を極め、遂ひに術者も見るに堪えがたい思ひとなつて術をとくのであるが、とたん肉体は忽然として消え失せ、世に堪えがたい悪臭を放つところの液体となつて床板の上に縮んでしまふ。 坂口安吾『長島の死』より引用
  • そう考えると、無性に寂しくなって、周囲の人物も造作も忽然として消え失せ、わたし一人がゴビの砂漠の真中に坐っているような、いたたまらぬ寂寥感せきりょうかんにおそわれてきた。 鮎川哲也『死者を笞打て』より引用
  • それからの連日二十四時間毎に呼びさまして話しかけると、その表情その声は一日は一日に凄惨を極め、遂いに術者も見るに堪えがたい思いとなって術をとくのであるが、とたんに肉体は忽然として消え失せ、世に堪えがたい悪臭を放つところの液体となって床板の上に縮んでしまう。 坂口安吾『長島の死』より引用