忽然として出現

15 の用例 (0.00 秒)
  • 彼は父として、まさにおのれの子がここに忽然こつぜんとして出現したことを知ったのだ。 山田風太郎『くノ一紅騎兵』より引用
  • 武装した男たちが一人また一人と、前方の門の敷居のすぐ向こうに忽然こつぜんとして出現した。 バローズ『火星シリーズ10 火星の古代帝国』より引用
  • 関東平野の北部に忽然こつぜんとして出現したような感がある山で、中世の要害には絶好地である。 新田次郎『新田義貞(上)』より引用
  • ただ、幼女がほんとうに父を求めて、いのちのかぎり呼んだときだけ、彼は忽然として出現する。 山田風太郎『幻燈辻馬車(上)』より引用
  • この「条件改訂案」で忽然として出現した数字である。 松本清張『空の城』より引用
  • 原子爆弾という言葉を使わないことにきめたものの、地球上に忽然こつぜんとして出現した全能の支配者に、日本帝国があえて背を向けようとしても、それは不可能であろう。 半藤一利『聖断 天皇と鈴木貫太郎』より引用
  • また、河霧のなかから忽然こつぜんとして出現した梁紅玉の軍旗、それに記された五つの文字について、印象のあざやかさを語る兵士もいた。 田中芳樹『紅塵』より引用
  • 城をめぐる水、水にひたっているとはいえ、多くの門々、この天守閣の周囲、また一階二階三階にも、無数の血ばしった城兵の眼があったのに、彼は突如として四階に、忽然こつねんとして出現したのである。 山田風太郎『風来忍法帖』より引用
  • すると、深更、忽然として出現した者があった。 柴田錬三郎『(柴錬立川文庫2) 真田幸村』より引用
  • もっともS・Y先生自身忽然こつぜんとして出現した団地の出現に、ドギモを抜かれたくらいだから、他人が双眼鏡でその団地の景観を、観察していたからといって、あえて異とするに足らぬと考えたのかもしれぬ。 横溝正史『金田一耕助ファイル18 白と黒』より引用
  • あのとき彼は、全海入道の突進に身をひるがえして逃げましたが、田沼同様、いつの間にやら別の道を西上し、この敦賀に忽然こつぜんとして出現したのでござります。 山田風太郎『魔群の通過』より引用
  • それにしても、おりんさんを失望のどん底にたたきこんだこの手紙は、一年の歳月を経たこんにち、忽然こつぜんとして出現したかと思うと、世にも奇怪な謎の妖気をまきちらしているのである。 横溝正史『金田一耕助ファイル12 悪魔の手毬唄』より引用
  • 丘陵の散歩と洒落込んで、多摩の自然を求めて来た人たちは、丘陵の頂が水平に削られ、あるいは雑木林に埋められていた谷間が整地されて、そこに忽然こつぜんとして出現した新興の住宅街に驚く。 森村誠一『新・人間の証明(上)』より引用
  • このようにして、全部の者があばれだし、忽然として出現した兄弟たちは、同志討ちによってたがいに傷つき、たおれていった。 オウィディウス/田中秀央・前田敬作訳『転身物語(上)』より引用
  • その退路をさえぎって、忽然として出現したのは、甲冑から、槍、馬の鞍、あぶみまで、燃えるように真紅に塗った武者であった。 柴田錬三郎『(柴錬立川文庫4) 忍者からす』より引用