忌中
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名詞
121 の例文
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忌中の者の手紙などは御覧にならないかと思いまして私も御無沙汰をしていたのです。
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おきぬの父の長兵衛は芝居小屋のほうで役人の取調べを受けているときき、東吾は春日屋を出るとすぐ筋向いの三河屋へ行った。すでに野辺送りは済んでいたが、店の前には忌中の張り紙がしてある。店をのぞくと、東吾も顔見知りの岡っ引で通称、桶屋の定吉というのが、しきりに帳面をめくっている。
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中田又重郎と播隆は綱で結ばれたままで雪渓をおりていった。作次郎の姿が下の方に見えたとき中田又重郎は大声をあげて呼んだ。作次郎が迎えに来たことが一行にとってどんなにありがたいことだったかを知らせようと又重郎はしきりに手をふった。
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でも、このところ、夜、窓が閉っていて、あら、お見かけしないわ、と思っていたら、お亡くなりになったのね。今朝、お店のシャッターが閉めてあって、忌中の紙が貼ってありました。わたくしね、一度でも手を振って差し上げたら良かったのにって思って、なんだか申し訳なくて。
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葬式の終ったその晩、部落じゅうの人々が集まって忌中引きをした。祭壇には骨箱を中央に、花や果物が飾られ、参拝者たちは祭壇を拝んでは席に着いた。
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鍛冶町の綿屋では通夜の仕度が始まっていた。表の入口には簾を下し、そこに忌中と書いた紙が貼ってある。店の脇の道に若い男がいて、岡っ引の梅吉と話をしている。
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少納言からたしなみのある、ゆきとどいた返事がきた。忌中がすぎて、小さい姫君は京の邸へ帰ったと聞き、源氏はさっそく出かけていった。ひとしお荒れまさってみえる邸で、少納言は源氏の訪れに泣く泣く、尼君の臨終の様子など話して聞かせた。
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「東吾さんも野次馬ですな」 「朱にまじわれば赤くなるって奴さ」 檜屋は、このあたりに軒を並べている材木問屋の中でも大店であった。表には忌中の札が出ているが、長助が戸口へ顔を出すと若い手代がとんで来た。
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浩子もそれに同意するのかもしれない。忌中ではなくなったのだから片づけよう、そして恵の分まで人生を楽しむのだと。部屋の中の一切合切を整理し、処分する。
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売るものが小さいから店そのものは広くはないが、がっしりした贅沢な普請をしている。表からみると大戸が下りて忌中の札がとりあえずという感じで張り出されていた。「とりこみのところ、気の毒だが、店の者に話をききたい」 源三郎がいうと、伊之吉はちょっと不審そうな表情になった。
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燭台が点し放しになっているのだ。その、灯を背負って赤い障子に貼られた忌中の文字は、大きな達筆である。嘲笑うように、また揶揄するごとく、くっきり浮き上っているのが、まことに凶事そのもののように、不気味に見える。
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暗らき中にも、回想の眼はいと明るく、 画と見えて画にはあらぬ我が故郷!
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高田 いや、そればかりでなく、ここの家は忌中だから他人を泊めることは出来ないのだ。ほかへ行ってくれ給え。
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アシビナーではアシビの神にご馳走を供え、余興を2日間にわたって催した。男性は病気や忌中以外の者は必ず参加しなくてはならず、理由なく欠席した場合は会費の徴収に応じなければならなかった。かつて、このカーは上勢頭から下勢頭へ通ずる中頭郡の南側、屋号下ノ花城家の屋敷前方にあったことからこのように呼ばれた。
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車が混む時間なので、錦糸町まで歩き、国電と私鉄を乗継いで板橋へ行った。小料理屋の店はもちろんしまって、忌中の札がかかっていた。店の中は明りがついていたが、睦男は勝手口へまわった。
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しかし、あのマンションに行ったら、ドアに、忌中の札が貼ってあったんです。あの女が死んだことを、まだ、誰も知らない筈なのにですよ。
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バイクも、店に並べてある。ただ、今はガラス戸にカーテンがおり、忌中の札が、かかっている。西本は、刑事とはいわず、片山の友人といって、両親に会った。
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