御すれ
30 の例文
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が、そのノアダは従来、予想していたノアダとはまるでちがっていた。それでも最初のうちは従順で御しやすく、こちらのいうとおりになった。
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それでも御姉様は私に、俊さんなぞは思つてゐないと、何度も繰返して仰有いました。さうしてとうとう心にもない御結婚をなすつて御しまひになりました。私の大事な御姉様。
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エッカートは野球とは全く縁がなくまた野球界の事情にも疎い人物であった。選出の理由はオーナーたちが御しやすいと考えていたことであった。しかしエッカートの選手側と経営側との間で公正な立場で良心的な姿勢を保とうとすることがオーナー側の不興を買い、3年後の1968年11月に任期途中で突如解任された。
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川を越してしまうと、ヴロンスキーはもう完全に馬を御するようになった。そして、大きな柵はマホーチンのあとから越して、その先の障害物のない四百メートルばかりのところで、彼を追いぬこうともくろみながら、馬をひきしめにかかった。
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そもそもあの剣鬼ともいうべき男を駕御し得る人間がこの世にあるであろうか。
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それは何よりも玩具によく似ていたが、それでもミトサーには嬉しいことで、この世でおとなの仕事をやり始めるのだという気になっていた。それにまた、犬を御し犬を訓練することを学んでいるのであった。他方仔犬の方では輓具をつけるのに馴らされているのであった。
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破門状には気をつけるがよい。この男は、監督管区の若い人たちをみんな自分の思うがままに御していた。若い人たちの秘密も知り、どんなことについてもかれらの相談相手になっていた。
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イグナシオは幸子を向いて、烈しく武者震いした。自分の意志では御することのできぬひどい震えであった。歯がガチガチ音をたてた。
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だが、引きとめられた。馬は御してくれないので、乗り手といっしょに穴のなかに落ちこんだ。ナージャとニコライとは、恐怖の叫び声をあげた。
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今ちょうど撒水の水車を廻す牛を御する人が、誰か入用なところだから。
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だからこそ御するのが難しい事を承知しつつ、ヤーディオを喚んだのだ。
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超賢の信頼を得たことは景虎にとっていく多の利がある。従来父祖以来の長尾家を敵視していた越中が御しやすくなったことだ。越中は一向宗門徒の多い国だ。
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中くらいの大きさで、緑竜と同じくらい頑強だが、緑竜ほど御しやすくはない。戦闘時の持久力が他の竜よりすぐれ、より長く火焔を吐きつづけることができる。
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現在の蜘蛛族の文明が無線機を発見したばかりの段階となれば、なおさら魅力的だ。衰退した人類系の文明とおなじように、安全で御しやすいはずだ。ナウは謙虚そうに軽く笑って、パーク船団長をちらりと見た。
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彼らはすでに先生にも御しきれない悪になっている。「保夫、待って」 母が改まった声を出した。
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朱鷺の素性は大阪、豊臣真田のくノ一である。だが六文銭は彼女には御し切れず、勝手に行動しては事態を引っかき回す。
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妹さんはあなたとごいっしょに、馬車の奥のほうに、わたしは馬車を御すので前にいます。奥には、樺のむいた皮と大麦の藁がありますよ。
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しかし、キリスト教の下では相手がたとえ皇帝であろうとも、主教の命令には信者は従わなくてはならないという規則がある。アンブロジウスはこれをテオドシウス1世を御するための手段とした。
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「よしきた、行こう」 わたしはいった。檻の裏側に行くと、係員たちが獣を御すために使う棒や突き棒が何本かあった。三人はこれで武装すると、城門近くの、宮殿からはもっともへだたったところにある檻にむかった。
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しかるにそれほどの力を以て寄せ来る浩波も、打ち破りがたきある力に制せらるる如くにそのまま後退するのである。神は実にある制限を設けて、人の御し得ぬ海を御し給うのである。
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武蔵を仕えさせることは無理だが、その養子を仕えさせて、そのつど武蔵との関係を柔軟なものにしていくしかない。誰も御することがかなわない一頭の獣のような男だった。武蔵の度を超した派手な衣裳には、兵法者の常として、自己を宣伝する意味もあるだろう。
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風の西に吹くを能く見るものを達識者と呼び、風の東に転ずるを看破するものあれば、卓見家と称なへんとす。勇者はその風に御して高く飛び、智者はその風を袋に蓄はへて後の用を為す。運よくして思ふこと図に当りなば傲然として人を凌ぎ、運あしくして躬蹙りなば憂悶して天を恨む。
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もっと自覚ゆろと剄ががなりたてているかのようだ。どれだけ剄が強力だろうと、生身の肉体がそれを御せなければなんの意味もない。熱いエネルギーの駆け抜ける剄路が神経を震わせる。
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「半リーグです」レルドリンは緊張した声で言った。「あと半リーグで岩山が見えるはずです」 馬を御するのは容易ではなかった。どの馬もギョロギョロと目をむきながら、あたりの木立に視線を走らせている。
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アルタの語とおまへの語はひとしくなく、おまへの語とわたしの語はひとしくない、韻も恐らくさうである。この故にこそあの歌こそはおまへのうたでまたわれわれの雲と風とを御する分のその精神のうたである。
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シルヴィンの飛竜は失速し、錐揉みしながら墜ちてゆく。気が動転していなければ、シルヴィンにあれを御せないわけがない。射られたとしても、それが致命傷になることはまずあるまい。
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自分がまだ仰向けにじっと寝ころがっていたとき、あいつは自分のために泣いてくれたんだ。女に甘い支配人のことだから、妹がここにいてくれさえしたら御しやすいんだがなあ。妹のやつなら、きっと玄関のドアを閉めちゃって、控え室あたりで支配人をつかまえて恐ろしかった印象をなだめにかかることだろう。
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生まれた後のことなど興味はないし、そもそも人の手で御しえるものではなかろう。現れるのは地獄という現象だ。
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