徐徐に

全て 副詞
67 の用例 (0.00 秒)
  • 吊り下げられた、ガラス器の中の注射液が徐徐に低下して行く。 外村繁『澪標』より引用
  • ただ、その当時のどの私学にも見られたように資金面で苦慮し、また伝統派の大学がそうであったように近代化の過程で教育面における伝統の創造的継承という課題にも成功してきたとはいえず、明治後半以降から徐徐に上級学校への進学力も落としていくこととなる。
  • 空が徐徐にれるに随い、竹林の雫の中から蝉の声が聞えて来る。 横光利一『夜の靴』より引用
  • しかし、背後はいごのアラームの音は徐徐に大きくなっている。 三上延『シャドウテイカー3 フェイクアウト』より引用
  • 武家が武家であることだけであがめられた時代が、徐徐に過ぎつつあるのを平四郎は感じている。 藤沢周平『よろずや平四郎活人剣(上)』より引用
  • 彼は歩きながらも、一大事が起っているのに何か間の抜けた気持ちで、身体の中に一つ大きな空洞の生じたのを感じ、まだ見たこともない冷え冷えとしたものが、徐徐にそこを満している緊張を覚えるばかりだった。 横光利一『旅愁』より引用
  • 心身ともに徐徐に、的確に弱ってゆくようだから、夫のあとを追うのもここ数週間を出でまいと思われる。 ドイル/延原謙訳『ドイル傑作集 クルンバの悲劇』より引用
  • 熱っぽい志功の話が進むにつれ、男女の先生達の眼には、徐徐に共感の色が浮かんで来た。 長部日出『鬼が来た 棟方志功伝(下)』より引用
  • それから三十分の間に、貴賓席も徐徐に埋まってきた。 ローリング『ハリー・ポッターシリーズ 04a ハリー・ポッターと炎のゴブレット(上)』より引用
  • しかし、かわりに一蔵と野瀬市之丞の姿が頭の中で徐徐にふくらみ、隼太の気分はまた重くなった。 藤沢周平『風の果て(上)』より引用
  • だが夢を反芻するうち、徐徐に、どうやら夢の中で自分が、木谷と郵便局員を同一人物だと推定したらしいことがわかってきた。 筒井康隆『(「七瀬」三部作 3) エディプスの恋人』より引用
  • 街が次第に低く沈むに随い、横を流れる河が渓間に添いウィーンの平野の方へ徐徐に開けて行くのが見えた。 横光利一『旅愁』より引用
  • その後、他の俳優達とともに、イディッシュ語を話す役から米語を話す役に徐徐に切り替えていった。
  • 僅かな差のように見えるが、長時間にわたりやっていると、徐徐にこの差が出てきて、たいていの人は、特殊な戦法でも用いない限り必ず負けることになる。 藤原正彦『若き数学者のアメリカ』より引用
  • そんな静けさの中を、極めて緩い速度で時が経って行くのは、障子に映っている枝影が徐徐にところを移すので判る。 外村繁『日を愛しむ』より引用
  • すると、四方から蝟集して来る羊の群れが谷間に徐徐に現れた。 横光利一『旅愁』より引用
  • ひ弱ではあったが徐徐に成績を上げ、村人から神童と騒がれる。 石川啄木『一握の砂・悲しき玩具』より引用
  • そういう状況を見て、長年仙台藩の蔵元として、財政を一手に切り盛りして来た大坂の豪商升屋が、徐徐に手を引く気配をみせて来た。 藤沢周平『よろずや平四郎活人剣(下)』より引用
  • すなわち『余は個個のイドは幾世代にもわたりて徐徐に作りだされたる歴史的構造をもつ小世界なりとの、許しがたく独断的主張には強く抗議するものなり』との一節であります。 ドイル/延原謙訳『失われた世界』より引用
  • これは總一郎の知遇を得たおかげであり、そこから徐徐に経済的な余裕ももたらされて来ていたものとおもわれるが、志功が總一郎から受けた精神的影響も、それに劣らず大きかったとみてよい。 長部日出『鬼が来た 棟方志功伝(下)』より引用
  • 次へ »