後の祭り
全て
名詞
238 の例文
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この日は制作担当責任者の藤岡が出張でおらず、番組を続けたいと思っていた藤岡は翌日に打ち切りを聞いて憤慨した。しかし社長がもう決めてしまっていたため、後の祭りだったそうである。東京ムービー期の『ムーミン』のレーザーディスクが発売された1989年時点でも、東京ムービーの社内ではトーベの苦情よりも「赤字を作った作品」という評価の方が強く残っており、世間の評価とは裏腹に社内での評価は低いままだった。
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ヘーラクレースはヒッポリュテーに謀られたと思いこみ、弁明する彼女を殺して帯を奪い去った。後にそれが誤解であったことに気づいたが、もはや後の祭りであった。またテーセウスは、このときヘーラクレースと共にアマゾーンの国に攻め入ったとも、また別のときに攻め入ったともいわれ、ヒッポリュテーの妹アンティオペーを奪い去り、結婚して自分との間にヒッポリュトスを生ませた。
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この月曜日に、一日の仕事を終って例のアヘン窟の三階で着がえをしているとき、ふと窓から見おろすと、妻が往来に立ってじっと私を見ているのを発見して、胆をつぶさんばかりに驚きました。思わずあッと叫んで、腕をあげて顔を隠しましたが、あとのまつりです。秘密を知っているインド人のところへとんでいって、誰が来ても三階へはあげてくれるなと頼みこみました。
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だが、そのときは、後の祭りで手を打つことなどできるわけもなかった。新聞は事件を書き立てて、街に出てしまっていたし、カールはカールで、警察に出頭してしまっておった。
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そして彼女は応接室で寺田さんを刺し殺したのです。刺した後で間違いに気がついたとしても、もはや後の祭りというわけです。
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狂気のように連呼するのだが、今となってはすべてが後の祭りなのだ。点火された導火線は刻々として燃えつきていく。
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奴を見つける手がかりといえば、顔に名前、あとは「二百メートル走」に出てるはず、ということぐらいしかなかった。学校名ぐらい聞いておけばよかったと思うが、それも後の祭りだ。つまり、このだだっぴろい競技場で松澤と再会を果たすには、集団を一つ一つ訪問して回るか、もしくは飛んだり跳ねたり走ったりしている有象無象の中から二百メートル走っている女子を見つけ出すしかない。
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女は一瞬ハッとなった。おそらくそんなつもりではなかったのだろうが、すでに後の祭りだ。若者たちは一斉に気色ばんだ。
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オーラーは、品物を受け取る前に必ず確認をしろ、と繰り返し言ってきた。受け取ったあとに文句を言ったしころで後の祭りだからと。先導するハンスに続き、ミルトン、フルールの順番で廊下を歩いていく。
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「もう撃ち尽くして残弾ありませんといってます」との報告。ウソつけ、一発も撃っていないはずだと地団駄ふんでも後の祭りである。これは大きな教訓だ。
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最初に下足箱をチェックするべきだったと思っても、後の祭りである。「お役に立てませんで」 一年生部員は礼儀正しく挨拶して、また正面を向いた。
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何より先に、吐瀉させるのだったと考えたが、もうそれも後の祭りだった。
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しかし、こういう手紙には案外真実性が薄いもんです。そこで翌二十日の午前中にきてみたんですけえど、そのときは後の祭りでした。
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と、帰国して聞かれるごとに、首をひねっては考え、結局、ホテルのベッドの中でしたと、それはまあ事実であったのでそう答えると、おや、まあ、第二のハネムーンね、と私と夫を交互に見くらべてニヤニヤなさる。ああそういう手もあったのか、と気がついても、これは後の祭り。二度目のロンドンは、最初の体験に懲りて、初夏であった。
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御婦人がたの意向はどこまでも尊重しなければならないからである。彼は後になってそれを悔んだけれど、もはや後の祭りであった。蓋し、どの点から見ても多くの婦人が憤懣の色を表わしたのも、至極もっともなことであった。
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島なんて行ってもすることないよ、とぶうたれる三人娘のために、今年無理をしてプールとテニスコートを作った。島にプールを作るということは大変にお金のかかることであったと、わかったのは後の祭り。職人さんをバンクーバーやビクトリアからつれてくるのに、いちいちエア・タクシーを使わなければならない。
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一方咲輝と会えたことですっかり安心した伊央は、心地よい眠りにはいっていた。朝起きた時にしまったと思ったが、もう後の祭りである。あっという間に三日分のプレゼントがたまってしまって、伊央は作戦を変えることにした。
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