彼の蒼白い

14 の用例 (0.00 秒)
  • 彼の蒼白い顔色はその学友である若い神学生の目には彼のえらさを示すものと思われた。 スタンダール/大久保和郎訳『赤と黒(下)』より引用
  • 彼の蒼白い頬は、自分のした仕事を私が知っていると云うことをきいて、嬉しさで紅く輝いた。 三上於菟吉『入院患者』より引用
  • 彼の蒼白あおじろい顔は、若い神学生仲間から一つの長所と見られた。 スタンダール『赤と黒』より引用
  • 彼の蒼白い顔は、なにかのはずみに、ふと室内の鏡に映った。 吉川英治『三国志』より引用
  • 彼の蒼白い頬には涙がながれていた。 岡本綺堂『海亀』より引用
  • にがいうす笑いが彼の蒼白い顔をひきつらせていた。 ツルゲーネフ/佐々木彰訳『父と子』より引用
  • 彼の蒼白い興奮した善良そうな顔を見ていると、サモイレンコは、奴らは絶滅してしまうべきだというフォン・コーレンの言葉を思いだした。 チェーホフ・アントン『決闘』より引用
  • グランゴワールは、初めのうちはどうでもいいようなようすで聞いていたが、やがて感きわまって、とうとう泣きっつらになったが、そのため、彼の蒼白い顔はまるで腹痛はらいたをおこした赤ん坊のように見えた。 ユゴー/辻昶・松下和則訳『ノートルダム・ド・パリ(下)』より引用
  • 彼の蒼白い顔が、花の近くでためらい、それから椅子の肘つきの上に横向きに落ち、彼は片方の掌の上にこめかみを休めた。 コンラッド/蕗沢忠枝訳『ロード・ジム(上)』より引用
  • 彼の蒼白い顔が、少し赤みをおびてきた。 柴田曜子『尾崎豊 夢のかたち』より引用
  • 一度私は街道へ出てみたが、彼はすぐさま私を呼び戻し、私が彼の気に入るように速くそれに従わなかったところが、彼の蒼白い顔が非常に怖しく変り、私を跳び上らせたほどの罵り言葉で、入れと命令した。 スティーブンソン・ロバート・ルイス『宝島』より引用
  • 彼の蒼白い整った横顔が、貝殼のように冷たく見えた。 豊島与志雄『常識』より引用
  • まして、危く一二点の差で、及、落の決定するような学生が、ひそかに教師を訪問して、寛大な採点を哀願するような場合を、自分の身近に置いて見ると、正隆は、或る亢奮を感じて、優者を自負する快い微笑が、幻のように、彼の蒼白い頬に上るのである。 宮本百合子『渋谷家の始祖』より引用
  • 彼の蒼白い顔はやさしい憂色を湛え、その顔つきはすぐれた心の持主であること、烈しい熱情を懐き、望みなき恋の絶望の裡に、恍惚と身を沈めている雅懐のあるじであることを明らかに物語っていた。 バルザック/小西茂也訳『風流滑稽譚(第一輯)』より引用