差し当たり
全て
副詞
53 の用例
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この関数は全ての証明を枚挙する。
その中には我々にとって差し当たり興味のない証明も混ざるだろう。
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見回すと、大分先に、ボックスが見えた。
ともかく、差し当たりの目的地が決まって敦子はホッとしたのだった。
この団地に、平山が住んでいる。
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赤川次郎『人形たちの椅子』より引用
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ジャンボ機が日本へ向かって飛び立つと、浩志はホッとした。
ともかく差し当たりは、あの国枝の息子たちと離れることができたわけだ。
日本へ戻ったら、西脇とも相談して、何か対策を練る必要があるだろう。
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赤川次郎『やさしい季節 下』より引用
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目が合うと顔を背け、離れていった。
ルドガーは心を痛めたが、差し当たり弟に気を配ってやる余裕はなかった。
ルドガーはレーズとグリンを引きあわせ、恐れ敬う彼に、レーズに従って中洲への財産の移動を始めるよう指示した。
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小川一水『風の邦、星の渚 レーズスフェント興亡記』より引用
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彼自身の使命については、差し当たりできることはなにもなかった。
ぐるりで話されていることが理解できれば、宿主がいつまたふたりの出会った場所に帰るか、知ることができるかも知れない。
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ハル・クレメント『20億の針』より引用
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「勤勉」で、働くのをそれ自体のため、あるいは、おそらくもっと悪いことをしないために愛するような人もいる。
その人たちには差し当たり何も言うことはない。
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ソロー/神原栄一訳『森の生活』より引用
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急の転居だったので、差し当たり一家は中野のあるマンションの六階に入っていた。
かなり広いのだが、純日本家屋が好みの恵子には、窮屈で仕方ないらしい。
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赤川次郎『死者の学園祭』より引用
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で、学校に行きたいとしきりにせがんだ。
あまりに責められるので母は差し当たり私を母の私生児として届けようとした。
が、見栄坊の父はそれを許さなかった。
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金子ふみ子『父』より引用
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そういう話に加わりながら、北は、自分の気持の中に、ほかの台員たちが話し合っていることとやや違う不安感が湧き上がっているのに気付いた。
それは決して日本の運命といった巨大な不安ではなかったが、北にとっては差し当たり極めて重要な事柄のように思えた。
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柳田邦男『空白の天気図』より引用
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「あっちのほうは差し当たり責められるようなこともないんですか」と聞いた。
夏目漱石『それから』より引用
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彼にとって、それは踏んだり蹴ったりの不運だった。
いや、それよりも差し当たり大問題なのは、あと四十九回の治療代をどうして捻出すべきかということだった。
これが五年前なら五千円の貯金があった。
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海野十三『幸運の黒子』より引用
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行かなきゃと思いつつ、月日は瞬く間に過ぎてゆき、とうとう督促状まで届いてしまったので、ようやく腰を上げた。
こんなに更新を延ばし延ばしにしておいたのも、差し当たりの必要がなかったからである。
去年まではオンボロながら自分の車を持っていた。
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阿川佐和子『走って、ころんで、さあ大変』より引用
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たすくさんはこんな調子ですが、現在のわたしたちは差し当たりあなたの敵ではありません。
鈴木大輔『ご愁傷さまニノ宮くん 08』より引用
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イギリスの支援で独立を勝ち取ろうとしているイタリアにアメリカ連合国を擬え、その支援を正当化するラッセル自身の文書を引き合いに出していた。
差し当たり重要なこととして、北軍が行う海上封鎖の正当性に対して詳細な議論を行うこととされた。
メイソンとスライデルは正式な文書と共に、彼等の立場を支持する多くの文書を携行した。
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差し当たり、今度の学園祭での私達の演奏に誘うなどは?
言乃葉『出席番号32番 衛宮』より引用
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農民たちは、苗代作りの段階で、いやでも石油不足と化学肥料の欠乏に直面していたのである。
だが差し当たりの問題は、秋の収穫よりも当面の政府買い上げ米の搬出の方だ。
四月末、閣議は連日その対策を議論した。
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堺屋太一『油断!』より引用
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もういつ雪が降ってもおかしくない時期である。
差し当たりまだ壊されていない家から貴重品を持ち出すよう指示したが、このことは皆の気を滅入らせた。
この成り行きに興味を持ったらしく、見回りの途中でレーズが話しかけてきた。
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小川一水『風の邦、星の渚 レーズスフェント興亡記』より引用
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庸三はせっかく親しみかけて来た家庭や書斎を、またしても遠ざかって来たような感じで、寛ぐ気持にもなれなかった。
これからまたどういうことになるのか、その見透しさえもつかなかったが、差し当たりそれを考える必要もなかった。
やがて晩飯がはじまった。
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徳田秋声『仮装人物』より引用
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大部分の目ぼしい人達は田舎に出ています。
それで、差し当たり私は、冬になるとそれだけの余暇がないから、今のうちにたくさん作曲します。
奏鳴曲ができ上がったらすぐに、短いイタリア風カンタータを探してそれを作曲します。
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モーツァルト/服部龍太郎訳『モーツァルトの手紙』より引用
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なお、ギナールはその転記の正確性に疑問を呈し、ロレの誤写と思われる箇所の指摘や、彼が省略した箇所の復元などを行っている。
この手稿の意義は差し当たり次のようにまとめることができる。
ノストラダムスの実証的な研究にとっての意義として、まとまった作品としての手稿で現存が確認できる唯一のものである点が挙げられる。
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