岩沙
7 の例文
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未知の上流を見返りつつ、仙人谷を上り、立山へ出たのだが、途中、仙人ノ湯は、前年入浴の跡をしのんで、眺めただけですぎた。あの時の、寝棺のような岩沙の湯槽の味は、忘れられない。あおのけに身をのばして、山雲を眺めた心持ちは、昨日のように鮮かである。
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政府の建物は、海底第一区の岩沙漠と海藻の林にかこまれた、見はらしのいい丘の上にあった。なだらかな斜面の下には、幅二〇メートルの峡谷をへだてて、マグネシュームとプラスチックの製造を中心にしたオレンジ色のチューリップ工場が、それぞれ三つずつ並んでいる。
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豪雨は過ぎ去ったらしい。そうした出水のあとには、湯壺は岩沙で、浅さ浅さと埋没されているのを見出す。
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たまたま突壁の割れて小峡をなす処では、よく同じ位の高さまで、岩沙の填まっているのが見られる。それが必ずしも、その峡壁の上方から落ちたものではなく、こうした増水のおりに、水勢の中心からハミ出して、押し込められたものであろうことは、少し注意を払って観察するなら、おのずから推測に難くないところだ。
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見ると岩壁の一部に、消え消えながら『慶応三卯八月口山奉行辻安兵衛山廻伊藤刑部』などと、おぼつかない墨の痕が残っている。そうした洪水に見舞われたあと、そこへ幾人かが幾日かを費やして、粗末な石畳みの通路を作り、丹念に湯つぼの岩沙をかい出したのが、この人々の群がる浴場なのだ。宿はあるじの老夫婦と、親類や雇人の若い男女三、四人でやっている。
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岩沙 弘道は、日本の実業家。三井不動産代表取締役会長、日本経済団体連合会審議員会議長、不動産証券化協会会長。
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