少なくも一つ

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  • 真実を記述するといっても、とにかく主観的の真実を書きさえすれば少なくも一つの随筆にはなる。 寺田寅彦『雑記帳より(Ⅱ)』より引用
  • たとえば自分がかつて提議したような統計的方法でも、少なくも一つの試みとして試みなければならないと思う。 寺田寅彦『言葉の不思議』より引用
  • 何ゆえに東洋の文化国日本にどうしてそれと同じような科学が同じ歩調で進歩しなかったかという問題はなかなか複雑な問題であるが、その差別の原因をなす多様な因子の中の少なくも一つとしては、上記のごとき日本の自然の特異性が関与しているのではないかと想像される。 寺田寅彦『日本人の自然観』より引用
  • そうして、鋼鉄製あるいはジュラルミン製の糸車や手機てばたが家庭婦人の少なくも一つの手慰みとして使用されるようなことが将来絶対にあり得ないということを証明することもむつかしそうに思われる。 寺田寅彦『糸車』より引用
  • 北米大陸では大山脈が南北に走っているためにこうした特異な現象に富んでいるそうで、この点欧州よりは少なくも一つだけ多くの災害の種に恵まれているわけである。 寺田寅彦『災難雑考』より引用
  • それにもかかわらず「無駄を伴わないかすを出さない有益なものは一つもない」という言明は、どうも少なくも一つの作業仮説として試みに使ってみてもいいように思われる。 寺田寅彦『鉛をかじる虫』より引用
  • 俳諧の道は、われわれをアウトマーテンの境界から救い出す一つの、少なくも一つの道でなければならない。 寺田寅彦『柿の種』より引用
  • しかしとにかくそういう種類の考えも、少なくも一つのヒントとしては役立つであろうと思うので、不謹慎のそしりを覚悟してついでに付記する次第である。 寺田寅彦『自然界の縞模様』より引用
  • もしもその日の夕刊に、吉祥寺か染井の墓地である犯罪の行われた記事が出たとしたら、探偵でない自分は、少なくも一つの月並みな探偵小説を心に描いて、これに「玉虫」と題したかもしれない。 寺田寅彦『さまよえるユダヤ人の手記より』より引用