少なくも一

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  • しかし、これは現代美人の一つの型の描写の少なくも一部分をなすものである。 寺田寅彦『破片』より引用
  • たしかに少なくも一人私はそういう人のある事を知って居ます。 浜尾四郎『途上の犯人』より引用
  • それからの宝沢と伊東とは、少なくも一年に二、三度は会っていた。 松本泰『暴風雨に終わった一日』より引用
  • 少なくも一両の金がほしいと彼は思った。 岡本綺堂『両国の秋』より引用
  • 少なくも一日に半時間か一時間ずつ少しも急いだり努力したりしないで、気楽にやっていればさしつかえはあるまい。 寺田寅彦『芝刈り』より引用
  • しかしこれを正当に研究するためにまず少なくも一通りは関係文献を古書の中から拾い集めてかかる必要がある。 寺田寅彦『怪異考』より引用
  • 生涯中少なくも一度はこの不可解な暗い洞窟どうくつにはいらない者は、おそらくないであろう。 ユゴー・ヴィクトル『レ・ミゼラブル』より引用
  • 人類の中に少なくも一人ひとり、あなたのすべての罪を喜んで忘れようと両手を広げて待ち設けているもののあるのを信じてくださる事はできないでしょうか。 有島武郎『或る女』より引用
  • やぐらができたら少なくも一年は放置して構造の狂いを充分に落ち着かせてからいよいよ観測にかかる。 寺田寅彦『地図をながめて』より引用
  • かくして民族の安寧と幸福を保全することが為政者の最も重要な仕事の少なくも一部分であったのである。 寺田寅彦『自由画稿』より引用
  • 彼が意識を恢復した時に外套がいとうの上に積っていた雪の厚さから察すると、少なくも一時間以上もたっていたであろう。 平林初之輔『犠牲者』より引用
  • 人類の中に少なくも一人、あなたのすべての罪を喜んで忘れようと両手をひろげて待ち設けているもののあるのを信じてくださることはできないでしょうか。 有島武郎『或る女』より引用
  • 東京にゐては一日少なくも一人か二人、多い日には十人からの來訪者を送迎せねばならなかつたのに此處に來て以來、一週間も十日も家人以外の誰もの顏を見ずに濟ますことが出來た。 若山牧水『樹木とその葉』より引用
  • この秋には、新田から少なくも一万石の米が収穫とれるだろう。 吉川英治『鬼』より引用
  • この廊下一面の凝霜の少なくも一部分は、隊員四十余名の口から吐きだされた水蒸気がこの廊下へ拡散して来て徐々に凝結したものではないかと想像してみた。 寺田寅彦『映画雑感(Ⅰ)』より引用
  • 但しその質量の少なくも一部分はその周囲電磁場のエネルギーに帰因するものである。 寺田寅彦『物質とエネルギー』より引用
  • 月に少なくも一度はある詰合つめあいでありましたけれど、その日の寄合は、特に念入りの寄合ということであります。 中里介山『大菩薩峠』より引用
  • 這入はいるときに置いた吸いさしが、出るときにその持主の手に返る確率が少なくも一九一〇年頃のベルリンよりは少ないであろう。 寺田寅彦『喫煙四十年』より引用
  • ここに於て、駒井はこの島に、自分たちよりも先住者が少なくも一人はいたことを知り、島の面積、風土のなお知らざるところをも聞き知り、もはや、これ以上には人類は住んでいないことなどをも知りましたが、個人として、この異人氏の身辺経歴等を知りたいとつとめたが、容易にそれを語りません。 中里介山『大菩薩峠』より引用
  • もっともこれを忘れているおかげで今日を楽しむことができるのだという人があるかもしれないのであるが、それは個人めいめいの哲学に任せるとして、少なくも一国の為政の枢機に参与する人々だけは、この健忘症に対する診療を常々怠らないようにしてもらいたいと思う次第である。 寺田寅彦『天災と国防』より引用