少なくもその

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  • 少なくもその恐れはあったろうと想像せられる。 石原莞爾『戦争史大観』より引用
  • 少なくもその日まで勉強したことはまるで何もしなかったよりはやはりそれだけの貢献にはなっており、その日から止めたことは結局その人自身の損失に過ぎないであろう。 寺田寅彦『学位について』より引用
  • 他国へ侵攻するには、少なくもその国の常備以上な兵力を以て向うのが常識だ。 吉川英治『平将門』より引用
  • 笑う前にその理由を考えてから笑うという事は不可能であるとしても、笑ってしまったあとで少なくもその行為の解明がつかないのは申し訳のない事であると思っていた。 寺田寅彦『笑い』より引用
  • その時は私はわざわざ女史を訪ねて、少なくもその演奏を延期するように忠告した。 兼常清佐『久野女史をいたむ』より引用
  • 少なくもその時はわからなかったんです。 クリスティ/松本恵子訳『ゴルフ場殺人事件』より引用
  • これらの政府の諸機関は、少なくもその究極の目的においては、昔の祭官や巫術者のそれと共通なものをもっていることは事実である。 寺田寅彦『自由画稿』より引用
  • これは全くの余談であるが、少なくもそのころ、私は音楽が好きであるにかかわらず、音楽に関係している人々からはよい印象を受けなかった。 寺田寅彦『二十四年前』より引用
  • こういう大新聞社の経営を少数な資本家の手にゆだねるのは穏当ではあるまい、これはむしろ全国民自身か、少なくもその大部分の共同経営によるものとしなければなるまい。 寺田寅彦『一つの思考実験』より引用
  • これだけから見ると少なくもその曲線の示す範囲内では、四十二歳における死亡の確率が特別に多くはないという漠然とした結論が得られそうに見える。 寺田寅彦『厄年と etc.』より引用
  • 生物の突然変異を生ずる原因が何であるかについてはそのほうの専門家でない自分のよく知るところでないが、しかし少なくもその一つの因子としては外界の物理的化学的条件が参与していることは疑いもないことである。 寺田寅彦『俳句の型式とその進化』より引用
  • いうがごとくに、たったひとりの力で侍ばかりをさらっていくとするなら、少なくもその下手人は人力以上の、まことに幽霊ではあるまいかと思えるほどのなにものか異常な力を持ち備えている者でなければならないはずだからです。 佐々木味津三『右門捕物帖』より引用
  • それが死んだねずみであるか石塊であるかを弁別する事には少なくもその長さの十分一すなわち〇・五ミクロン程度の尺度で測られるような形態の異同を判断することが必要であると思われる。 寺田寅彦『とんびと油揚』より引用
  • 作者は必ずしもその方則や論理を意識しているわけではないであろうが、少なくもその未知無意識の方則に従って行なわれる一つの手ぎわのいい実験的デモンストラシオンをやって見せるのである。 寺田寅彦『科学と文学』より引用
  • しかも、光春が安土から率いてきた手勢一千余に対して、彼は少なくもその三倍に近い兵力をようしていた。 吉川英治『新書太閤記(八)』より引用
  • 彼等の戯作者趣味は時代の風潮にたいする都会人らしい反抗であったので、少なくもその出発点においては、文学に重大な意味をみとめたのでもなく、これを職業にするつもりもなかったのでしょう。 中村光夫『明治文学史』より引用
  • 前記の理想的の場合の「密度」が直接いかなる数に相応するかはこれもむつかしい問題であるが、少なくもその一つの計量メジュアーとして、それそれの地方の国語中における、問題の語系要素の百分率を取ってみる事も一つの穏当な試験的方法であろうと考えられる。 寺田寅彦『比較言語学における統計的研究法の可能性について』より引用
  • そのその場におもむき実地踏査とうさげたのに、どうして七、八歳の子供が一里余の山道を、しかもあまたの小流をおどりつ越えつつ走ったろうと考えると、少なくもその時は僕も第三層にひそんでいる力を出したかと思われる。 新渡戸稲造『自警録』より引用
  • 教会と城砦の下に建設されたアルトキッシングは、少なくもその中心部は、シュヴァーベン=バイエルン地方の農村の風景を留めている。
  • しかして第二段においてなすべき叙述をば、たんにこれをして如上の背景を利用せしむるのみでなく、第一段の概括的評論と相反映し、少なくもその一部分だけでも立証させたいものだと思う。 原勝郎『東山時代における一縉紳の生活』より引用