小豆粒
13 の例文
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一同が、その粉薬の包みをひらく、分隊長の手もとをみつめる。あけてみると、包みの中には、小豆粒ぐらいの白い粉が入っている。
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インド亜大陸には18世紀ごろにアフガニスタンから持ち込まれたと考えられている。インドではまた、チャナー・ダールという小豆粒大の品種も栽培されている。原産地はトルコ南部とみられており、栽培種の中でもデーシーの方がより野生種に近いとされる。
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しかしそういう千古の謎にかかわっていることは止めて、先へ急ぐことにする。今の場合と同じことを絵について言うと、極めて簡単なタッチで、小豆粒大の人の顔を見分けさせ、その上表情まで出していることになる。そしてそういうことが可能である所以は、描かれたものの形や色にあるというよりも、むしろ見る人の眼と頭とに具有されている各種の要素についての差の綜合認識作用にあるのであろう。
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敵機は大型飛行艇らしく、高翼で胴体がずんぐりしていたが、それにしては高速を出しているらしく、なかなか距離はつまらなかった。太陽が水面下に落ち、小豆粒大の敵機は、それ以上大きくならぬうちに、紫色の雲の中に吸い込まれてしまった。白根は母艦の方をふりかえった。
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そしてこれがアムラルトヘ行く資格をやっと得た病人だとすぐ分った。足を青紫色の凍傷で腫らして苦痛で呻き、直ちに切断しなければ生命が危い患者や、顔に小豆粒のような発疹が隙間なく出ていて高熱でうわ言をいっている病人、単なる栄養失調の人間とは明らかに違う、外から見ても完全に病気と判断できる男たちが十人以上転がされていた。他に死体と分るのが五つばかり、これは隅に重ねられている。
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奥の方に行けば行くほどいいクンノコがあるとわかった久蔵たちは、鵜の目鷹の目で壁面をさがした。久蔵の見つけたものはクンノコとしては特大だったようで、そのあと見つかるのはよくて南京豆大、大部分は大豆か小豆粒のように小さかった。しかし丹念に丹念に採取を続けた。
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とその時に思ったことがある。蒸されるような暑苦しい谷間の坂道の空気の中へ、ちょうど味噌汁の中に入れた蓴菜のように、寒天の中に入れた小豆粒のように、冷たい空気の大小の粒が交じって、それが適当な速度でわれわれの皮膚を撫でて通るときにわれわれは正真正銘の涼しさを感じるらしい。暑中に冷蔵庫へ這入った時の感じは、あれは正当なる涼しさとは少しちがう。
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ところが、噛んでいるうちに、何か口の中に残る。小皿に出したら、黒い小豆粒ぐらいのバラ弾丸であった。
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「それにしても、口の周りに粒餌くっつけてなんだか子供みたいな人ね」 秀麗はくすくす笑いながらひょいと手を伸ばして小豆粒をとってやった。
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意外にも、小豆粒ほどの梅干しに強大な力があった。強烈な酸味はあとをひき、そのままもう一口、いやいやもう一口と、小豆粒で三口いけることがわかった。こうして梅干しを大事に大事に食べ進んでいったのだが、結局、全体の四分の三のところでついに梅干しは消滅した。
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ぷつッと、ひとつ小豆粒に似た吹出物が、左の乳房の下に見つかり、よく見ると、その吹出物のまわりにも、ぱらぱら小さい赤い吹出物が霧を噴きかけられたように一面に散点していて、けれども、そのときは、痒くもなんともありませんでした。憎い気がして、お風呂で、お乳の下をタオルできゅっきゅっと皮のすりむけるほど、こすりました。
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三斎隠居は、蚕豆ほどの大きさから、小さいので小豆粒位の透きとおり輝く紅玉の珠玉を、一つ一つ、灯にかざしては、うこんの布で拭きみがき、それを青天鵞絨張りの、台座に篏めながら、つぶやきつづけるのだ。