寄るべき

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  • 彼らは教会からも国家からも弾圧され、寄るべき避難所をもたなかった。 阿部謹也『ハーメルンの笛吹き男 ――伝説とその世界』より引用
  • そこにはわれらの寄るべき港とてはほとんどないのであった。 葉山嘉樹『海に生くる人々』より引用
  • 財団と評議会がそろって丸裸になれば、彼にはもう寄るべき大樹はない。 福井晴敏『機動戦士ガンダムUC 10 虹の彼方に(下)』より引用
  • 寄るべきところに皺が寄っているということだろうか。 ジェイムズ・ブリッシュ『01 宇宙大作戦 No1』より引用
  • それから、今夜はやはり寄るべきではなかった、留美の話を一緒に喜んでやるためには、今夜の自分は疲れすぎているのだと、そう思った。 三浦哲郎『愛しい女』より引用
  • 食客は江戸もしくはその界隈かいわいに寄るべき親族を求めて去った。 森鴎外『渋江抽斎』より引用
  • 有里子はレンタカーで、寄るべきところへ寄ってから、トリアへ来ればよいといった。 平岩弓枝『葡萄街道の殺人』より引用
  • その日の暮方くれがた、若者は例の草山のにれの根がたに腰を下して、また素戔嗚に預けられた勾玉を掌へ載せて見ながら、あの娘に云い寄るべき手段をいろいろ考えていた。 芥川竜之介『素戔嗚尊』より引用
  • 途中、尾張にるべきじゃないかと七花はとがめに提案したが、しかしとがめは尾張には寄らないという道程を選択した。 西尾維新『刀語 11 第十一話 毒刀・鍍』より引用
  • 重くなりゆく病の床に、まったく身動きもままならぬ寝たきりの私であっても、まだ息だけでも通っておれば、この幼子にとっては、寄るべき大木のかげと頼まれているのであろう。 永井隆『この子を残して』より引用
  • 細胞の奥深くで興奮は未だ冷めず、こんなふうに余韻よいんを引きずったまま、父の病室に寄るべきではなかったのだと後悔した。 鈴木光司『ループ』より引用
  • 総宗家の弟は有信が深川の家に来り寄るべきではないから、長左衛門は妻党さいたうの人で、正しく謂へばせいであらうか。 森鴎外『伊沢蘭軒』より引用
  • 明美を迎えにゆく前に、長寿庵に寄るべきだった。 宮部みゆき『模倣犯 上』より引用
  • ましてや、フィンランド語をマスターしようとなると、「寄るべきかた」などあるわけがない。 稲垣美晴『フィンランド語は猫の言葉』より引用
  • ある日、「寄るべきかたなく」悩ンデルタール人がさまよい歩いていると、本屋の片隅のほこりをかぶった本が目にはいった。 稲垣美晴『フィンランド語は猫の言葉』より引用
  • 寄るべき場所をなくした。 有沢まみず『いぬかみっ!05』より引用
  • 神の標山には、必神の寄るべき喬木があつて、其喬木には更にある依代ヨリシロの附いてゐるのが必須の条件で、梢に御幣を垂れ、梵天幣ボンテンヘイ或は旗を立てたものである。 折口信夫『盆踊りと祭屋台と』より引用
  • 先づ、かのターヘル・アナトミアの書にうち向ひしに、誠に艫舵なき船の大海に乗り出だせしが如く、茫洋として寄るべきかたなく、たゞあきれにあきれて居たるまでなり。 稲垣美晴『フィンランド語は猫の言葉』より引用