定型的縊死
10 の例文
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後者の木のまたでの首つりも、両側頸部は圧迫されているが、前頸部の気管はV字形の木のまたで間隔があるから、圧迫閉そくされてはいない。にもかかわらず死んでいるのは、定型的縊死は窒息死ではないことを物語っている。しかし、法医学の教科書は定型的縊死をいまだに窒息の項に入れて論じている。
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あるいは頸部の動静脈が一瞬にして圧迫閉そくされて急死する。これを定型的縊死といい、窒息する非定型的縊死と区別している。この場合は顔面のうっ血や溢血点などはない。
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たしかに首がしまって呼吸ができなくなり、顔面にうっ血、溢血点が生じ、窒息の経過をたどって痙攣発作などを生じ、死ぬ場合がある。このような経過で死亡するのを非定型的縊死といって、ひものかかり方が左右対称性でないとか、足が床について全体重がひもにかからないような場合などをさす。しかし、索状物が左右対称性にかかり、からだは完全に宙づりになって全体重がいっきに首に作用している場合などは、両側頸部神経叢の圧迫で反射的に心停止をきたし急死する。
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自殺と他殺を区別するものに、縊死、絞死、扼死がある。縊死の場合は、簡単に分けて定型的縊死と非定型的縊死がある。両者の主な特徴の違いは、索状体のかかり方にあり、定型的縊死が、全体重がかかっているのに対し、非定型的縊死の場合は、体重の一部がかかっている程度の状況を見る。
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すなわち、絞殺のときは、椎骨動脈が生きているために、血液はなおも頭部に送られて、顔は鬱血して紫色になるわけである。悟二朗の死体は、足が地面についてないいわゆる宙吊りの状態であり、これは定型的縊死と呼ばれる。定型的縊死の場合は、首が斜め上方から強く引っ張られるため、頸動脈と椎骨動脈の両方がいっぺんに塞がれ、頭部に血液が送られることはなく、鬱血することはほとんどないわけである。
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にもかかわらず死んでいるのは、定型的縊死は窒息死ではないことを物語っている。しかし、法医学の教科書は定型的縊死をいまだに窒息の項に入れて論じている。ある劇団所属の若い俳優さんが首つりをした。
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成人の縊死の自他殺の頻度としては、自殺が普通であり、事故死の場合は、乳幼児が多い。定型的縊死の場合は、頚部を吊り下げた状況から、典型的な顔面蒼白と下肢に死斑がみられる。また、索条体が、索痕と一致しない場合は、他殺を疑う。
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悟二朗の死体は、足が地面についてないいわゆる宙吊りの状態であり、これは定型的縊死と呼ばれる。定型的縊死の場合は、首が斜め上方から強く引っ張られるため、頸動脈と椎骨動脈の両方がいっぺんに塞がれ、頭部に血液が送られることはなく、鬱血することはほとんどないわけである。解剖報告書を読んだ竜彦は、心の中でそうつぶやいた。
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天井のハリにロープを固定し宙づりになり、そのかたわらに踏み台がころがっていた。顔面のうっ血や溢血点はなく、定型的縊死であった。しかし、遺書はなく自殺をするような状況もない。
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