始終彼女

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  • 自分は彼女と話している間始終しじゅう彼女から翻弄ほんろうされつつあるような心持がした。 夏目漱石『行人』より引用
  • 私は恰も鉄が磁石に引きつけられるように、始終彼女の方へ気を惹かれた。 豊島与志雄『或る男の手記』より引用
  • 自分は彼女と話しているあいだ始終彼女から翻弄ほんろうされつつあるような心持ちがした。 夏目漱石『行人』より引用
  • 彼はいつも母親のほうへ視線を向けていたわけではないのですが、その注意は始終彼女の上に定着しているのがわかりました。 オースティン/伊吹知勢訳『高慢と偏見(上)』より引用
  • 始終彼女は誰からも讃えられているあの女性の美点を思った。 スタンダール/大久保和郎訳『パルムの僧院(下)』より引用
  • 始終彼女のことばかりを考えていた。 豊島与志雄『未来の天才』より引用
  • ふたりが歩いているとき、もうろうとして非現実的な感情が始終彼女の回りをぼんやりと包んでおり、また同じ感情が彼女の全身にみちみちていたので一方の手が別の手に触れてもほとんど感じられないくらいだった。 ホーソン/鈴木武雄訳『七破風の屋敷』より引用
  • それはあながちいまに限ったことではなくて、このごろ、始終彼女はそのことを思い続けているのだった。 横溝正史『山名耕作の不思議な生活』より引用
  • 彼女と親しくなって、始終彼女の顔を見ながら、元のままの人間でいるのは、有り得べからざることなのだ。 ツルゲーネフ/米川正夫訳『片恋・ファウスト』より引用
  • 始終彼女のことを思い返しては、自分に気のある様子がはっきりうかがえる彼女の態度を反芻していい気になり、胸の中でにやけて見せ、そして一種の自己満足に浸っていた。 筒井康隆『(「七瀬」三部作 1) 家族八景』より引用
  • 夫は感冒予防のうがいをしろと云って、わざと度の強い過酸化水素水を拵えて、それで始終彼女に嗽いをさせて居ました。 谷崎潤一郎『潤一郎犯罪小説集』より引用
  • 始終しじゅう彼女につきまとっているクラスメイトも、怖い顔で威嚇いかくする図書委員もいない。 今野緒雪『マリア様がみてる 04 ロサ・カニーナ』より引用
  • あんなにおそれつづけなければならないほどのあやまちが、彼の過去にあるのではなかろうか、そういう考えはこの間から始終彼女につきまとっているのであるが、しかし彼女はなるべくそう思いたくなかったので、いままではそれを打ち消すようにと努めていた。 横溝正史『山名耕作の不思議な生活』より引用
  • ただ彼がいつも一心になって、女給仕の透視に立会ったり、始終彼女に透視を強いたりしてるのは、そして時には、そのために授業時間まで忘れかけることがあるのは、皆に知られてる事実ではあったが、それは指輪の一件を弁義することにはならなかった。 豊島与志雄『或る素描』より引用
  • 眠る間も、あるいは悲しい白日の夢にふける間も、始終彼女を責めさいなんでいたかつての不安や疑念は、彼女の計画が具体化する模様を見せはじめてからこの方、今は全く消えうせてしまった。 ホーソン/鈴木武雄訳『七破風の屋敷』より引用
  • 言葉遣いは大人っぽいが、ちょっとした仕草にあらわれる幼さは隠しようがなく、そのアンバランスな感じが始終彼女にまとわりついていた。 小川洋子『沈黙博物館』より引用
  • お茶がすんでから、クララは紅茶茶碗を見詰めて考え込み、その間、始終彼女の結婚の指輪をいじくり廻していた。 ロレンス/吉田健一訳『息子と恋人 中巻』より引用