始終何

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  • 実際はろくなこともしでかさないくせに、始終何かもくろんでそれに熱中した。 有島武郎『生まれ出づる悩み』より引用
  • 死んでもいいと思っている人間が、庭の植込みの蔭や、襖の後に誰かかくれているように考えて始終何かの危険を感じる筈はないわけである。 大佛次郎『赤穂浪士(上)』より引用
  • 無口で始終何かぼんやり考え込んでいるようなふうで、他の一般に快活な連中からはあまり歓迎されぬほうであった。 寺田寅彦『花物語』より引用
  • 桐生家では、夕食時になると、始終何かの病気で寝ている照子も奥の間から起きてきて、茶の間には家族全員がそろう。 筒井康隆『(「七瀬」三部作 1) 家族八景』より引用
  • 聡明な、それでいてやさしみのある、始終何かに微笑を送っているような、朗然ろうぜんとした眼である。 芥川竜之介『西郷隆盛』より引用
  • 球をついてるうちにも、始終何かが気にかかったけれど、別に仕方もなかったので、つまらないゲームに時間をつぶして、夜更けてから下宿に帰った。 豊島与志雄『野ざらし』より引用
  • 古ぼけて、そのくせ始終何か呟いている。 豊島与志雄『慾』より引用
  • 何だか一寸忘れものをしたやうな氣持で、始終何か考へよう考へようとしてゐる。 水野仙子『道』より引用
  • 弥兵衛は始終何かいおうとして焦立っているし、自分で蒲団までって行こうとする気力を持っていたが、この一徹の老人の努力はかいがなく、妻と嫁のするのにまかせるよりほかはなかった。 大佛次郎『赤穂浪士(下) 〓あり』より引用
  • 實をいふと學士は、此の町に來てから、其の峻烈な寒氣も、其の莊重な自然も、また始終しよつちゆう何か考へてゐるやうな顏をしてゐる十萬に近い町の民も、家も樹も川も一ツとして彼の心を刺戟する物が無かツた。 三島霜川『解剖室』より引用
  • 平生は口やかましくて、自分がボールを落したといってはその間抜けさ加減を口惜しがったり、妻の届かないところヘボールをうちこんだといってはからかったり、始終何か大きな声を立てているのである。 モーム/西村孝次訳『モーム短編集「手紙」』より引用