好いたらしい

全て 形容詞
22 の用例 (0.00 秒)
  • 念のために今までのお客の中で、好いたらしい事を云い合った者は居ないか。 夢野久作『近眼芸妓と迷宮事件』より引用
  • 金子は好いたらしい男の胸のぬくもりがついたつぶアンの菓子をかじりかけた。 東郷隆『(定吉七番シリーズ 5) 太閤殿下の定吉セブン』より引用
  • あの丈夫さうな、異様な、好いたらしい男をちよいと困らせたのが愉快なのである。 森林太郎『パアテル・セルギウス』より引用
  • いろいろ欠点はありましたが、本当に、好いたらしい奴でした。 クイーン/石川年訳『スペイン岬の裸死事件』より引用
  • 金子が隣の煮沸しやふつ室から重いポットを抱えて出て来た時、その「いたらしい人」がドアを開けて入って来た。 東郷隆『(定吉七番シリーズ 5) 太閤殿下の定吉セブン』より引用
  • いつか自分が蓮杖にとってもらった写真もすこぶる気にいって、好いたらしい客や自分に夢中な客には一枚ずつ配ったくらいである。 山田風太郎『警視庁草紙(上)』より引用
  • あの丈夫そうな、異様な、好いたらしい男をちょいと困らせたのが愉快なのである。 森鴎外訳『諸国物語(下)』より引用
  • 彼女を知らない者が、その姿を見たり話しているのを聞くと、マダム・ノエルは、たいへん好いたらしい可愛い女だと思う。 ヴィドック/三宅一郎訳『ヴィドック回想録(2)』より引用
  • でも、そのときみなさま、ほんとうに好いたらしいお方ばかりだと。 山田風太郎『くノ一紅騎兵』より引用
  • 賞の実体はわかんなくても、中沢さんみたいな好いたらしい良い男がよりによってあたしにくれるって言うんだから、なんか楽しそうだし。 内田春菊『やられ女の言い分』より引用
  • お前なんかより、よっぽど好いたらしい客は、いくらでもいたんだよ。 小松左京『流れる女』より引用
  • 男や女、みんな踊りながら煙草をふかし、口から口へパイプを回し、寄って来た女に好いたらしい色事をしかける。 ヴィドック/三宅一郎訳『ヴィドック回想録(3)』より引用
  • ところがある晩のこと、夫がエルコラーノという名の友人のところに食事に行かなければならなかったので、婦人は老婆に向かって、ペルージャじゅうで最も美男子で、最も好いたらしい青年を、自分のところに来させるようにと言いつけました。 ボッカッチョ/柏熊達生訳『デカメロン(中)』より引用
  • 容貌は店員型だし、好いたらしいところは微塵もなかった。 チェーホフ/中村白葉訳『チェーホフ短編集「無名氏の話」』より引用
  • 男と女は、はずみだから、最初のきっかけをはずしちゃうと、たがいに好いたらしいとおもっても、チャンスを失ってしまうことが多いのよ。 森村誠一『野性の証明』より引用
  • 当日は朝から杓子を背後に隠した女どもが御所のあちこちを徘徊し、つねづね憎いと思っている男、もしくは逆に、好いたらしいと思っている男の束帯そくたいの尻を、あずき粥だらけにしては凱歌をあげていたけれど、後深草院を獲物にして力いっぱい、ぺたんッとやってのけたのは二条であった。 杉本苑子『新とはずがたり』より引用
  • そんな一日、魔がさしたとしかおもえないのだが、うろうろヽヽヽヽ船の船頭に似合わず優男やさおとこで、好いたらしい風情ふぜいのある伊三吉の誘惑に負け、してはならぬあやまちを犯してしまった。 五味康祐『いろ暦四十八手』より引用
  • 十六の時に次郎と出逢い、逢った途端、好いたらしいと思い、ただただ夢中だった四年間、板橋の駄菓子屋の娘と、弁菊の若旦那の恋だった。 青島幸男『人間万事塞翁が丙午』より引用
  • 花の盛りはちんころぐさの花でさへ、 ただもう、ふんはりとしましての、 よいにほひの、 いたらしいよいおいろの、 にくげといふものつゆもない。 北原白秋『第二海豹と雲』より引用
  • もうれが癖になつた心は、 大やうな、初心うぶな、 時には迂濶うくわつらしくも見えた あのいたらしい様子をまるで失ひ、 氷のやうにえた 細身の刄先はさき苛苛いらいらと ふだんにとがらす冷たさ。 与謝野晶子『晶子詩篇全集』より引用
  • 次へ »