奈落に下り

11 の用例 (0.00 秒)
  • 袖に戻ってきたわたしとセイさんは、保名が切穴から奈落に下りてゆくのを見た。 皆川博子『旅芝居殺人事件』より引用
  • 菊次が奈落に下りてまもなく、わたしは一度手洗に立っている。 皆川博子『旅芝居殺人事件』より引用
  • 下稽古の前後に、十分や十五分、だれかが奈落に下りても、その不在はだれも気にとめないだろう。 皆川博子『旅芝居殺人事件』より引用
  • どうして奈落に下りておられたの。 皆川博子『旅芝居殺人事件』より引用
  • 十五年のあいだ、折ふし奈落に下りては蘭之助に抱かれ菊次にくちづけされてきたのに、彼らは顔を失いはじめていた。 皆川博子『旅芝居殺人事件』より引用
  • 小菊は歯をくいしばって否定したが、ひとりで奈落に下り、梯子に躯を投げ出して泣いているのをわたしは見た。 皆川博子『旅芝居殺人事件』より引用
  • 記事によると、アリサは、舞台公演中、衣装替えのために奈落に下りて以降、忽然と消えてしまった、とのこと。
  • 存在しないということも、一つの力なのだなと、桟敷の畳を踏み、歳月の吐息を吐き出させ、から井戸の梯子を奈落に下りた。 皆川博子『旅芝居殺人事件』より引用
  • 蘭之助さんが、四綱を失敗して奈落に下り、姫の衣裳に早替りしようと思ったら、菊次さんがいなかったとか、いそいで下手の切穴から出て台所でうがいをしたとか、それは、蘭之助さんと、喜代さん、あなたが口裏をあわせただけよ。 皆川博子『旅芝居殺人事件』より引用
  • 咳きこみながら絹梯子をつたい、奈落に下りた蘭之助は、早替りに手を貸してくれるはずの菊次がおらず、衣裳ばかりが残っている不思議に、茫然とした。 皆川博子『旅芝居殺人事件』より引用
  • わたしが生まれたころ、せっかくの廻り舞台やから井戸が打ち捨てられてしまっていたのは、古くさい粗末な芝居をたのしみに小屋に足をはこぶ客の数が極端に減り、奈落に下りて盆を廻しセリ台を上げ下げする若い衆を常雇いしておくどころではなくなったからだ。 皆川博子『旅芝居殺人事件』より引用