大風呂敷を広げる
18 の例文
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いや、この雰囲気に、酔っていたのかもしれない。あんまり大風呂敷を広げてはいけないぞ、と思いつつ、つい口から出てしまうのだ。
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できもしない大風呂敷を広げやがって。それに改革といっても、しょせん上っ面なんだろ。
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つまり、一冊目は多少大風呂敷を広げても、二冊目で何とか決着をつければいい、と。
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だが、多くの学者研究者はそんな渡辺の姿勢に批判的だった。大風呂敷を広げすぎるというのである。
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二人に向かって言ったことを思い出して苦笑する。我ながら大風呂敷を広げたものだ。相手は火器で武装した男たち、一〇人近く。
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妻のウメと別れる手切れ金五十万円を貸してくれれば、ウメと別れてあんたと一緒になりたい、という話をする。このとき生方は新館の青写真もカウに見せ、大風呂敷を広げたいかにも景気のよさそうな話もしている。旅館のお内儀の座につく夢が実現する願ってもない話だ。
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北遠州地域の木材と、佐久間地区の鉱山からの鉱石輸送を目論んで設立された。会社側の構想では最終的には信州や日本海側にいたるまでの壮大な路線となる予定であったが、これは出資者獲得のために大風呂敷を広げたにすぎないと推察される。計画された終点の船明は天竜川水運の要港であり、久根鉱山から産出される鉱石や北遠州地域の木材はいずれも当時天竜川水運で輸送されていたため、鉱山や木材産出地域から船明までは水運で、船明からは鉄道で輸送しようという目論見であった。
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オレが初めて書いた本は、「一九七〇年代に入って挫折と沈滞を余儀なくされていた時代精神が、パーソナルコンピューターという革命児を生みだしたのではないか」というすさまじい妄想に基づいた「パソコン創世記」という代物だった。この本でオレは、六〇年代前半のビートルズの革命と後半の学生運動の流れを吸い上げたのが、七〇年代後半に台頭したパーソナルコンピューターであるという大風呂敷を広げたのであるが、その後書きにお前らの初心はしっかり書き記しておいたのだ。「パーソナルコンピューターの革命に関して学ぶべき最大のポイントは、テクノロジーなり科学なりに対し、それが何に対して奉仕するものなのかを検証し、地球に生きる一人一人の人間にとってプラスとなる方向に、鞭をくれてやるという態度ではないでしょうか」と、ちゃんと二百十九頁に書いてあるだろう。
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悔しいから、祐巳はそこで大風呂敷を広げてやった。
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それもこれも、法の不備にまで、責任を負おうとしているからですよ。大風呂敷を広げられるだけ広げて、あっちこっちの皺を伸ばすのに、四苦八苦しているだけじゃないですか。
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書き始めた当初は、今度こそ、キッチリ完結させるつもりでいたのですが、どうも、のっけから大風呂敷を広げ過ぎたようで、結局、今回も畳み切れなくなってしまいました。畳もうとすればするほど、なぜか、風呂敷はいよいよ途方もなく、広がっていくような気さえしてきました。
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さて「バッハ・ホール」は、「残響二秒」というコンサートホールの理想を確保していると伝え聞く。ホールにはじめて入ったとき、「バッハ」と大風呂敷を広げたわりには、こぢんまりとしているナと思った。これは「大バッハ」よりも、息子たちのエマーヌエルやクリスチャン・バッハのほうが、お似合いではないかと思ったりした。
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ライターの岡崎優子は、「あまりに不甲斐ない大人ののび太に正直イラっとした」と言いつつも、しずかちゃんやおばあちゃんの優しさの奥にある芯の強さ、包容力に敬服したとし、そうした女性に支えられるのび太はなんて幸せなのだろうと感想を述べた。また山崎監督の「誰もが楽しめるものにしなきゃいけない」という姿勢を高く評価し、「大風呂敷を広げながらも、見事に撒いた種を最後には回収、爽快感すらある」と脚本を絶賛した。一方、前作を「心底下品」と評したRHYMESTERの宇多丸は、自身の番組『アフター6ジャンクション』の映画批評コーナーにおいて本作を「前作のかろうじて良かった部分さえ否定するようなことをやってしまった」「本当に救いがたい、蛇足にして駄作中の駄作」と酷評した。
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嘘はひとつで充分なのに、次から次へと嘘をついてくれる。ミーコは「もういいってばあ」と制するのに、ラブは上機嫌で大風呂敷を広げてくれた。やれ「本当はみんなでアトラスに来たかった」やれ「モモコを尊敬している」と法螺を吹いてくれた。
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日本の自動車産業は、明らかに曲がり角にさし掛かっていた。タイミング良く安保騒動の責任を取って退陣した岸信介に代わって、所得倍増計画の大風呂敷を広げた池田勇人が首相の座に就いた。高度経済成長に弾みがつき、池田の公約通り国民所得が倍増すれば、十年後の日本の自動車の生産台数は、年間百万台の大台に乗り、日本は自動車先進国の仲間入りする。
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初の公選首相選挙に当選した桜木健一郎が、事実上のアメリカ型大統領として第二次朝鮮戦争と中台紛争の勃発という激流の世界情勢の中、日本の独立をいかに守り抜くかという物語である。しかしながら、中華人民共和国国家主席が軍部に暗殺され、アメリカ合衆国大統領も暗殺されるなど作中の大風呂敷を広げ過ぎた挙句、連載が打ち切りになったため、作品世界の伏線を回収することはなく、中途半端な終わり方をした。この作品世界では憲法改正が行われていないことが前提になっているなど、不自然な点もあった。
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そこで嫌でもマイクロコンピューターがあふれ返る世の中に一本筋を通すために、機器組み込み型のマシンからパーソナルコンピューター、大型、ネットワークの核となるマシンまで含めて、新たに一つの体系に基づいたアーキテクチャを作り直そうではないか、と坂村さんが言いだした。このとてつもない大風呂敷を広げて、TRONチップの開発という大仕事に各社を引きずりだした風雲児坂村健の手並みには、386からはセカンド・ソースを認めないというインテルの方針も有利に作用しただろうが、オレは実際肝をつぶした。さらに全国の小、中学校で使う教育用パソコンというのをお上が決めるという話になり、BTRONがこいつに選ばれたと聞いた。
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