大雪になる
23 の用例
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人情味のあるところをみせて、記者の的をはずし、エレベーターで階下へおりると、西玄関で待っている車に乗り込んだ。
雪は小やみなく降り続け、ラジオの天気予報は、何年ぶりかの大雪になることを伝えていた。
麻布二ノ橋を渡り、三田綱町の大蔵大臣公邸についたのは、定刻の六時半を過ぎていた。
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山崎豊子『華麗なる一族 中』より引用
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このことから「雷三日」という言い習わしがある。
冬季に日本列島の上空を通過すると、日本海側で大雪になりやすい。
稀に関東平野など太平洋側にもに雪をもたらすことがある。
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雪や霙の降る日が多くて、心細い気のする明石は、いろいろな形でせねばならない苦労の多い自分であると悲しんで、平生よりもしみじみ姫君を愛撫していた。
大雪になった朝、過去未来が思い続けられて、平生は縁に近く出るようなこともあまりないのであるが、端のほうに来て明石は汀の氷などにながめ入っていた。
柔らかな白を幾枚か重ねたからだつき、頭つき、後ろ姿は最高の貴女というものもこうした気高さのあるものであろうと見えた。
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与謝野晶子『源氏物語』より引用
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そして二人とも黙り込んで中の気配に耳を澄ませていた。
角さんが、「これは大雪になるね、」と言いながら現れ、私たちの側に来て黙り込んだ。
きっと私たちは怒ったような顔つきをしていたのだろう。
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福永武彦『草の花』より引用
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駅舎内にはみどりの窓口、自動券売機のほか、キオスク、立ち食いそば店、自動販売機、トイレなどがある。
当駅から先、新井駅までは信越本線でも特に積雪の多い区間であり、大雪になると列車の運行ができなくなる場合がある。
その場合、当駅の2番線を使用して、長野 - 黒姫間での折り返し運転が行われる。
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都会にしては、妙に静かな夜だと思っていたら、案の定、夜半近くから大雪になりました。
それも、風に舞う粉雪といった勇ましいものではなく、暗い夜空から、大粒のぼたん雪が音もなく降ってくるといったどこか物憂い雪なのです。
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西村京太郎『一千万人誘拐計画』より引用
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そして、初夏のファンの街に雪が降るという異常事態が起こった。
ファンの街でも雪が降ったぐらいだから、寒冷なヤスガルン山脈では大雪になっていたとしても何の不思議もない。
しかも、氷の精霊たちは大雪の後、集落を襲撃するようになったという。
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水野良『魔法戦士リウイ 第03巻』より引用
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北アメリカの1784年の冬は、長く、寒かった。
ニューイングランドでは大雪になり、チェサピーク湾では氷点下の日が記録的に続いた。
チャールストン湾ではスケートができるほどだった。
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父のなくなった一昨年の二月二日に、葬式をすませて戻るときも、私の髪に白い雪がふりかかっていた。
つづいて、あの近年珍しい大雪になりました。
それに父の記念日と雪とは似合います。
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宮本百合子『獄中への手紙』より引用
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夏は四国山地に、冬は中国山地によって季節風が抑えられるので、年間を通して温暖で晴天が多く雨量は少ない。
積雪も年に1~2回程度は起こるが、山間部を除いては大雪になることは稀である。
日本海側に対し、内海の瀬戸内海側では波は穏やかである。
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これにはシベリア高気圧からの寒気に伴う筋状の雲の分布や気圧配置・風向・季節風の動向等の諸要素が影響しており、分類として概ね山雪型と里雪型とに分けられる。
大雪の目安となる条件を満たすと大雪になることが多いが、海岸に近い地域ほど風が強いため雪は積もりにくい傾向がある。
新潟市周辺は他の日本海沿岸地域に比較すると降雪日が多い割には積雪量は比較的少なく、これは越後平野が大きく開けており山間部から離れていることや佐渡島が北西の季節風を遮る役割を果たしているためと考えられている。
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ミカンなどの果樹にはクサギカメ、チャバネアオカメやツヤアオカメ、野菜にはナガメやホソヘリカメ、ホオヅキヘリカメなどがつく。
下北半島では、秋にカメムシが大量発生すると、冬は大雪になると言い伝えられている。
肉食の種には害虫を食うものもあり、益虫とされるものもある。
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テレビの週間天気予報で、明日にはまた晴天が戻るが、今後さらに大きな寒気団が日本の上空に移動してくると思われ、今年は本当にホワイトクリスマスになる可能性が強いと言っていた。
それも大雪になるだろうと。
淳子のアパートの前の道は細く、浩一は慎重に車をバックさせて公道まで出た。
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宮部みゆき『クロスファイア下巻』より引用
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北関東の山間部において雪を降らせる雲が、利根川を越えて当市まで到達することがあまりなく、また東京方面において雪を降らせる南の雲も熊谷まで到達することはあまりない。
近年では温暖化の傾向により関東平野部で大雪になる日が少ないので、その傾向がより顕著に表れている。
ただし2014年2月の大雪により、熊谷市では最大積雪量62cmを記録し、これまでの最大積雪量であった43cmを大幅に上回る記録を出し、近隣の深谷市や行田市とともにハウスや店舗、彩の国くまがやドームの屋根や窓が破損し、農作物に甚大な被害を被った。
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宿の者は、引き留めた。
夜道だし、大雪になりそうな気配だったからだ。
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梶山季之『那覇心中』より引用
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この以前、宗辰は大槻に含むところがあったのだ。
ある年の春、宗辰は加賀から江戸に出て行くにあたって、おりあしく大雪になった。
人馬の通行も困難である。
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海音寺潮五郎『列藩騒動録(一)』より引用
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一月二十三日の朝であった。
その日の囚人は外役場に駆り出されたが、そのころから雪になり、それもいよいよ本格的な大雪になりそうなふりかたで、さすがに作業は中止となり、また鎖を鳴らして氷橋を引返すのにかかった。
しかし、四郎助は浜田友太郎を連れて、囚人道路を南へ歩き出した。
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山田風太郎『地の果ての獄(下)』より引用
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冬は小雨や小雪の降る日もあるが、基本的に晴天が多い。
平野部でも冬季の積雪はあるが、大雪になることは少ない。
太平洋高気圧に覆われる夏季には瀬戸内海沿岸特有の「凪」や、四国山地越えのフェーン現象に伴う気流の影響で、猛暑日や熱帯夜になる日も少なくない。
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近い頃ですと、お正月五日間ぐらい博物館もお休みでございますが、その頃は正月もお休みなしで、よくその年の干支の絵を並べられたりしてありました。
私は今でも忘れませぬが、ある年の元日のこと、大元気で起きて見ますと、一夜のうちに大雪になっていまして、これはこれはと吃驚りさせられまして、とてもこれではと思いましたが、何をこれしきのことにと、雪の中をつっきって博物館に行ったことでした。
いつの頃からか私は女の絵ばかり描くようになってしまいましたが、修業を始めました頃は申すまでもなく、何も彼も写しました。
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上村松園『座右第一品』より引用
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ほら、空からは雪が降ってる。
今日は大雪になるんだ。
母さん、目を覚ませよ。
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林真理子『初夜』より引用