大洋
全て
名詞
2,420 の用例
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船体の長さは四十五メートル、バウスプリットなどを含めると六十五・八メートルである。
このサイズの船だと、大洋では相当激しく波の影響を受けることになる。
大波は船の鼻先を持ち上げ、かと思うと今度はしりをねらってぐいと押し上げて、果てはへさきを水のなかに突っ込ませる。
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ニコル『C・W・ニコルの野性記』より引用
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清美も少し酔っているのか、気軽な感じで答えた。
食べ終えてからスイッチを入れたテレビが、巨人大洋戦を中継していた。
八時をまわって、清美はそれとなく帰り支度をはじめている。
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鷺沢萠『海の鳥・空の魚』より引用
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これからいよいよ大洋の神秘をお目にかけたいと思っているところです。
わたしたちの航海はまだ始まったばかりですからね。
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ヴェルヌ/村上啓夫訳『海底二万リーグ(上)』より引用
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太陽には『月世界旅行』での月のように顔があり、その乗り物を一飲みにする。
結局地球に戻って潜水艦で大洋の中を進み、出発点に戻って歓迎される。
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ハルからも、クリムズビーからも、あるいはマンチェスターでもグールからでも外国行きの汽船は出る。
今日リーズ付近の港から出た大洋航路の船の表を作る必要があるだろう。
もう時刻は遅かったが、フレンチは仕事を続けた。
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クロフツ/長谷川修二訳『フレンチ警部最大の事件』より引用
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サルーンでは数人の英国人が別れの唄を合唱している。
一人が女優らしく胸を張ってバイロンの大洋の歌を独吟しては泣き出す。
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吉行エイスケ『孟買挿話』より引用
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一人は巨人に入団した上野であり、もう一人は大洋に入団した北である。
彼らはファームにいる。
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山際淳司『スローカーブを、もう一球』より引用
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以来、川崎球場を本拠地としていた大洋の試合を積極的に中継してきた。
その間、1973年8月に明治神宮野球場で初のナイター中継を行った。
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この川の王さまが空にまかりますと考えた人たちもいたんだからね。
昔の人はこの川を大洋と呼んで、太陽から直接流れてくると信じていたんだ!
でも学者の言うことだって、ときには受け入れ、ときには割引きして考えなければいけないんだ。
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ヴェルヌ/江口清訳『気球旅行の五週間』より引用
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黒い岩の群が絶え絶えにその周囲に立つてゐる。
遠い分の島から岸までの間の大洋の様子は、まるで尋常の海ではない。
丁度眺めてゐる最ちゆうに海の方から陸の方へ向けて随分強い風が吹いてゐた。
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森林太郎『うづしほ』より引用
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平均塩分濃度は約35pptで、ほとんど全ての海水の塩分濃度が30pptから38pptの範囲内にある。
実際、それぞれ別の名がつけられているが、大洋はすべて繋がっている。
自由に海水が行き来する大洋という考え方は海洋学の重要な基本概念である。
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船客の飼っている小鳥が籠を放れて食堂を飛び回るのをつかまえようとして騒いでいた。
鳥はここが果てもない大洋のまん中だとは夢にも知らないのだろう。
飛び魚がたくさん飛ぶ、油のようなうねりの上に潮のしずくを引きながら。
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寺田寅彦『旅日記から』より引用
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この殻が図の2、3、4のようなところで破れて落ち込み、しかして下の図にあるような状態になった。
それで水がしみ出して図の右と左の部分に示すように大洋を生じた。
他のところでは1や4の示すように山岳を生じた。
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寺田寅彦『宇宙の始まり』より引用
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それから、泉に見たやさしい姿になやまされ、それを手にとることができないために、泉の中に飛びこんで、おぼれてしまった、あのナーシサスの物語には、いっそう深い意味があるのだ。
だが、ぼくたちだって、それと同じ姿をあらゆる河と大洋の中に見るのだ。
それは把握しがたい人生の幻なのだ。
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メルヴィル/高村勝治訳『白鯨(上)』より引用
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又私は腎臓炎をやって、サイダーを日に大洋杯に四杯も飲まされて弱っていたが、妹は女中がサイダーの盆を運ぶのを見つけると、どこかに潜んでいて、女中が出て行くとそっと廊下を通りかかる。
そうして電光石火部屋に入って来て、サイダーの大洋杯を平げてくれた。
日に三度のサイダーの時間における限り、私と妹とは仲よしであった。
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森茉莉『記憶の絵』より引用
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その可能性は充分にあった。
その大洋には、沿岸沿いに住む種族と同じ数の名称がつけられていた。
わたしが知っているのに、ルラル・アズがある。
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バローズ/関口幸男訳『恐怖のペルシダー』より引用
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こうしてこの一日は暮れた。
翌日は海に着く二五キロメートルも先から大洋の近づいたことが感じられた。
軟風という、昼と夜の後半に規則正しく吹く奇妙な風が背の高い草を撓ませた。
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ヴェルヌ/大久保和郎訳『グラント船長の子供たち(上) 地の果ての燈台』より引用
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ほとんどの月の海と同様に、嵐の大洋はマグマが凝固した洪水玄武岩によって厚く覆われている。
嵐の大洋の周辺には多くの湾や海があり、南部には雲の海や湿りの海がある。
北東にはカルパチア山脈をはさんで雨の海がある。
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画期的な大型ターボプロップ飛行艇であったが、誕生時には旅客用飛行艇の時代は終わっており、試作機3機のみで終わった。
第二次世界大戦前、大洋を越えて飛行する航空路は全て飛行艇が担当していた。
パンアメリカン航空のマーチン M-130 チャイナクリッパーや、イギリスのショート・エンパイア飛行艇、日本の九七式輸送飛行艇に代表される飛行艇が長距離洋上航路を飛んでいた。
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ところが、この風こそ奇跡をはらんだ風だった。
国民公会議員になることは、大洋の中のひとつの波になることだった。
そして、このことは、議員の中のいちばん偉大な人物にとっても同じことだった。
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ユゴー/榊原晃三訳『九十三年』より引用