大ガラ
全て
名詞
18 の例文
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包丁を見ると先のほうが欠けていたので、この女を刺したとき欠けたのかと思いながら、交差点のほうへ向かった。交差点のほうから三十歳ぐらいの大柄な女の人が歩いてくるのが見えた。「よし、人質に取ってやれ」と思い、包丁を見せて女の人を捕えた。
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うち一つに腰掛け、背筋を縮めるのはキリトだ。そのすぐ前で仁王立ちになった大柄な騎士が、雷のような大声を放った。
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作っているのか地声なのか、水飴を耳元に垂らされでもしたかのように、甘く粘る擦れ声なのだ。やや大柄ではあるが、仄暗い中では一層その白さが際立つ肌をしていた。俯いてはいるが、そのなよやかさ、色香、これに比べれば女房みやなど、まさに子狸に過ぎぬ。
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続いて管理人が白エナメルを塗った運搬車を押して入って来た。運搬車は大柄な男を載せるのに充分なだけの広さと長さをそなえていた。それは僕が盲腸の手術をした時、載せられた車附きの台を思い出させたが、もっと剥出しで、もっと白っぽくメカニックだった。
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「ラグビーも相当激しいよねー」 サッカー好きがピントのずれた発言をする。山の天辺から二メートルは軽く超そうかという大柄な男が立ち上がった。芝刈り状態の頭部には、X型の傷がある。
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十分程すると、額縁屋の主人である坪内太一ははいって来た。商売人というより、画家のような風貌と服装をした大柄な人物であった。油っけのない長髪を指で掻き上げながら、 「いけませんな、山代さん」 と、いきなり大きな声を出した。
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この捉えどころのない女の正体を確かめたくて、なおもぐずぐずしていると、肩をぐいとつかまれた。背後に立っていた大柄の男が私を引きずるようにして家の外に押しだした。煉瓦壁に叩きつけるように戸がばたんと閉まり、私はぬかるんだ路地に立っていた。
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外交官の父親についてスイスで過ごし、長女がスイス人と結婚しGを生んだ。Gは西洋人の血を受け大柄だがあまりきれいでない日本人の顔をしている。
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最初からドイツ人の少年とよく一緒にいた、大柄で筋肉質の少年だった。ドイツ人の少年とよく似た雰囲気を醸し出していた。
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私の分の電車賃を払えというのである。母はこの子は大柄だけれど六歳だから、払う必要はないのだ、といった。車掌は不意に私の方を向いて「坊や、いくつだい」と訊いた。
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大柄の女が着たものと見えて、小男の私には寸法も打ってつけであった。夜が更けてがらんとした寺中がひっそりした時分、私はひそかに鏡台に向って化粧を始めた。
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ここで、密航者がまだ子供だったという条件を有利に活用することができる。密航者が小柄で軽く、パイロットである自分が大柄で重いと都合がいい。頭と胴だけになった女の子、その体重分だけ、自分自身の体を切り落として宇宙船から捨てればいいのである。
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彼女の場合は、いっそうそれは窮屈だった。ギャビーよりも大柄だから、わずか三歩で壁につきあたってしまうのだ。
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ダンス・フロアーのまん中に、リー・ウィルシャーが立ちはだかって、ネド・ボウモンをにらみつけていた。女の片手は、きつすぎるような青い服を着た大柄な若者の腕にかかっていた。その男も、間の抜けた顔でネド・ボウモンを見ていた。
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通常、捜査の先頭に立つのは、マナガ警部補の方だ。参考人と話すのも、現場で指示を出すのも、この大柄な楽士警官である。だが容疑者の取り調べは、マティア警部が行う。
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怒っていても女は美人だった。朝顔形の鼻孔をした大柄な顔付きで肩までかかる黒い髪をたらしていた。女は濃緑の制服を着て、長靴をはき、革帯をしめ、柚には何かの記章のようなものがついていた。
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裁縫師は不思議でたまらないので、朝になるのを待ちかねて相場師の家へ往って見た。相場師はその前におおがらを啖って、その夜のうちに夜逃げをしていた。「それでは」 裁縫師はそこで娘の衣服に対する執着を知った。
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