在るところ

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  • 只だ在るところの境の幽明いづれに屬するかを辨ずること能はざるのみ。 森鴎外『即興詩人』より引用
  • 座中の人々も、亦我敍述する所によりて我意の在るところを認めしならん。 森鴎外『即興詩人』より引用
  • 我々の有し、我々の在るところのものにして最も純粋な意味で我々の財産と呼ばれるものは如何に少いか。 三木清『ゲーテに於ける自然と歴史』より引用
  • なおもう一つ下に在るところの華族よりは余程優遇されて居る。 河口慧海『チベット旅行記』より引用
  • 一人づつの作家の立場がかういふ際にはつきり区別されなければならないし、その天稟の在るところをも極めて行かなければならぬ。 中野重治『室生犀星』より引用
  • 新しい環境は努力を求められますが、それは其なりに甲斐があって、ここのように家の在るところが村の特別場所だと同じような一種の特別的な隔離がありません。 宮本百合子『獄中への手紙』より引用
  • 今日われわれがるところの緯度は北緯八十度五十二分で、これはすなわち氷群に南からの強い潮流がまじっていることを示すのである。 ドイル・アーサー・コナン『世界怪談名作集』より引用
  • それからの宮のお姿は、またもや雲か霞かのようで、その在るところは、どうもよくわかっていない。 吉川英治『私本太平記』より引用
  • 凡そ本というものが在るところには、武士の家にも、町人の家にも、必ずこの本は在った。 小林秀雄『考えるヒント 2』より引用
  • 信念の在るところ、容易にその善悪を定めにくい場合が多い。 小川未明『囚われたる現文壇』より引用
  • この仔細又は理由の在るところはこの全篇を読み終られましたならば成る程と膝を打たれるところがあるでありましょう。 夢野久作『鼻の表現』より引用
  • ある人の説のごとく、芸術はるところのものの再出現ではなくて、在ってほしいものへの意欲の演出であるとすれば、これらの映画はヤンキーにとっては最高の芸術である。 寺田寅彦『映画時代』より引用
  • 教えられてみれば、なるほど、遮られぬ光はもとよりこの天地に在るところの光であります。 岡本かの子『仏教人生読本』より引用
  • さむらいならば、これが、将軍の在るところにひるがえるのを、知らぬ者はない。 柴田錬三郎『われら九人の戦鬼 (下)』より引用
  • 意の在るところの一端は、諸兄にも通じたように思う。 太宰治『創作余談』より引用
  • けれども、客観的に在るところまでは、その線をはっきり自他ともに確保した上で、更により高い進展のために一層努力されるわけでしょう。 宮本百合子『獄中への手紙』より引用
  • 自分の悲しみの在るところへ、或は自分の挫折があるところへ、そこへ真直ぐかえって、正直にそれらを経てゆくことではないだろうか。 宮本百合子『広場』より引用
  • 利害相剋の緩和者として出現している梶井のありかたも、いいが、気になる何かが在るところも面白いと思う。 宮本百合子『徳永直の「はたらく人々」』より引用
  • これらのものの対象は「在るところの世界」よりはむしろ「在るべき世界」であるから、もはや科学の世界を離れている。 寺田寅彦『文学の中の科学的要素』より引用
  • 桃林の在るところは、大体だいたい川砂の両岸にあふれた軽い地層である。 岡本かの子『桃のある風景』より引用
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