四面楚歌のなか

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  • 今となっては、四面楚歌のなか、由美子が兄のために必死になっていることを強調するには、そして、網川がそんな彼女のために戦う戦士であることをアピールするには、むしろ、アークホテルでの騒動があってよかったとさえ思えるくらいだ。 宮部みゆき『模倣犯 下』より引用
  • まず、この四面楚歌のなかへ、どうやってバーベルを搬入するか、それが当面の課題だった。 佐野良二『われらリフター』より引用
  • 田舎いなか丸出しの女中たちのこしらえてくれる食膳しょくぜんに向かうことも憂鬱ゆううつだったが、出癖もついていたせいで、独りで書斎にいると、四面楚歌そかのなかで生きている張り合いもないような気もした。 徳田秋声『仮装人物』より引用
  • 四年前のスペイン遠征のとき、惨めにもリスボンでつまずいて以来、この不幸なドン・アントニオは急速に没落してゆき、四面楚歌のなかで貧窮に苦しむ身の上であった。 ストレイチー・リットン『エリザベスとエセックス』より引用
  • 永正六年七月、関東管領上杉顕定が八千余騎を率いて、越後に攻め込んだとき、剛勇をもって鳴る父も、味方の離反で敗戦の憂き目に遭い、四面楚歌のなかで佐渡に逃がれた。 咲村観『上杉謙信天の巻』より引用