四方

全て 名詞
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  • そしてその壁が四方から己の頭の上へ倒れ掛かつて来るやうな気がする。 森林太郎『樺太脱獄記』より引用
  • 僕は四方の壁と天井と、二・五メートル立方の空間の中に存在してゐる。 原民喜『飢ゑ』より引用
  • 病中は知ると知らざるとを通じて四方の同情者から懇切な見舞みまいを受けた。 夏目漱石『思い出す事など』より引用
  • 突然どッという冷めたい風が花の下の四方の涯から吹きよせていました。 坂口安吾『桜の森の満開の下』より引用
  • 屋根の形も四方葺しほうぶきでなく、切妻きりづまと称して前後まえうしろは壁になったものが多い。 柳田国男『母の手毬歌』より引用
  • そして、そのとうのいちばんたかまどから四ほうをながめることができました。 小川未明『黒い塔』より引用
  • その中に包まれて立つてゐる者の心は、緑の光となつて四方へ漂うて行く。 吉江喬松『霧の旅』より引用
  • 四方の壁から嘆きの声が聞えて来ても、私のいまの幸福感は、飽和点よ。 太宰治『斜陽』より引用
  • そして、四ほうから、毎日まいにちのようにあつまってくるつばめをっていました。 小川未明『赤い船とつばめ』より引用
  • その唸り声の間から、重い鈍い声が四方から王子へ呼びかけてきました。 豊島与志雄『夢の卵』より引用
  • 明治三十七年の九月に漱石氏を訪問して見ると席上に四方太君も居った。 高浜虚子『漱石氏と私』より引用
  • 四方太氏の刻明な写生文などに比べて特にそんな気がするのであった。 寺田寅彦『高浜さんと私』より引用
  • 星は姿を隠し、重々しい雲は陰鬱いんうつな層をなして空の四方をおおっていた。 ユゴー・ヴィクトル『レ・ミゼラブル』より引用
  • 長鍬の長者の方でも、四方の門を閉め切つて、七日七夜も戦つたのぢや。 野口雨情『黄金の甕』より引用
  • これ以上放ッておいては、一人の鼻介に十里四方が征服されたようなもの。 坂口安吾『落語・教祖列伝』より引用
  • 一間四方ばかりだけが私の世界で、それが私の歩みに随ってついてきた。 豊島与志雄『未来の天才』より引用
  • 彼女等は四方から追ってきたが、その肌に触ることさえ出来なかった。 豊島与志雄『特殊部落の犯罪』より引用
  • 梅田では三方四方から投げかける電燈や瓦斯の火が昼の様に明るかつた。 平出修『逆徒』より引用
  • 私は四方へ注意を向け踊る心臓をしっかり抑えて声のする方へ忍び寄った。 国枝史郎『沙漠の古都』より引用
  • 穴は十メートル四方くらいの四角形で、深さは三メートルくらいあろうか。 山田風太郎『明治十手架(下) 山田風太郎明治小説全集14』より引用
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