営々たる

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  • そのことは誰も否定しないだろうし、実際ヨーロッパの哲学や思想はそのような努力の営々たる歴史だったと言える。 竹田青嗣『ニーチェ入門』より引用
  • その歴史に織り込まれた表面の直観面には現われない営々たる秩序と体系とがあるのは当然だ。 戸坂潤『哲学の現代的意義』より引用
  • 加えて放射性元素は営々たるその崩壊の過程に、おびただしい熱を発散した。 光瀬龍『百億の昼と千億の夜』より引用
  • 人々の営々たる努力のつみ重ねでもある歴史に対して、手軽に答えを出したのでは失礼になる。 塩野七生『ローマ人の物語1』より引用
  • 営々たる人類の進歩のための努力の結果は、将来、婦人の生活により多くの人間性と文化とを与え、子供らのための文学の創造者も輩出するであろう。 宮本百合子『子供のために書く母たち』より引用
  • ある新聞社がその金属棒に相当する航空機部分品を過去、何十年にもさかのぼる航空機のほとんどの機種について調査、検討を加えたが、その営々たる努力の果てにそれはかえって謎を深めるだけに終った。 光瀬龍『たそがれに還る』より引用
  • その様子は昨日までの日常そのまま、香苗や真穂が来たことぐらいでは時枝の営々たる日常は少しも揺るぎはしないという風情だった。 明野照葉『輪(RINKAI)廻』より引用
  • つまり彼は、彼なみの営々たる努力を払つた結果、娘の寝室へ深夜推参しても、すでに羞恥も怖れもない自分の信念を信じてゐたかも知れないのだつた。 坂口安吾『吹雪物語』より引用
  • 営々たる加工の労力にも拘らず、遂ひに一塊の馬糞たることを免れ得ない卓一なのである。 坂口安吾『吹雪物語』より引用
  • 私はこれらの伽藍を見るにつけ、そこに営々たる努力をこめた均斉の意志を感じるたびに、いつとはなくひとりの狂人の意志を感じ、混乱を感じ、また危なさを感じる自分に気付くやうになつてゐました。 坂口安吾『女占師の前にて』より引用
  • そうかも知れぬが、いわば小林の無意識の織りなす綾のうちに、営々たる、戦後の解放と営みを全否定しようとするモチーフが、あやしい光を曳いてゆくのをどうすることもできない。 吉本隆明『悲劇の解読』より引用
  • 著者はこの三百二十余頁の小冊子の中に、人間の能動的意志としての歴史を科学的に叙述しようと努力しているばかりでなく、それを「新しいヒューマニズムの観点からの叙述」とし、読者の知識慾に答えると共に人類の営々たる進歩のための努力、献身への共感を呼びさまそうとしているのである。 宮本百合子『新島繁著『社会運動思想史』書評』より引用
  • 思えば、商売上の方策としては当然であるかもしれないが、それにしても碩学せきがくの営々たる書き入れも、中学生の悪戯書いたずらがきも同じ扱いなのは、いかにも不見識なように思われる。 林望『書薮巡歴』より引用
  • またしてもわたしの営々たる辛苦は、徒労とろうに帰したのだ。 バローズ『火星シリーズ03 火星の大元帥カーター』より引用
  • 卓一の営々たる理知の工作は結局あげて頽廃のどん底に達し、極地にすえられた感動のない灰色の眼で、一切の甘さや中途半端を冷然と拒んでゐるやうに見えるのである。 坂口安吾『吹雪物語』より引用
  • 営々たる街頭の商児、役々たるレボレトリーの化学者、紛々たる新聞屋の小僧、彼等も亦た彼の預言者と、彼の英雄と、彼の詩人と、其帰着する運命を同うするなり。 北村透谷『頑執妄排の弊』より引用