喜びや悲しみ

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  • それだけのことを知っている人たちは、又自分たちの勤労とその喜びや悲しみの中にある一つ一つの発展への努力が、目に見えない力のようでありながら、実は確実に歴史を前進させる力となって行くことをも知っているに違いない。 宮本百合子『人間の結婚』より引用
  • それから二人は今、二人がたった一言、喜びや悲しみという言葉で表現したばかりの過去の生活の一部始終を語り合った。 フローベール/白井浩司訳『ボヴァリー夫人』より引用
  • 私は小説や映画の主人公の喜びや悲しみに共感するし、先人の言葉で琴線に触れるものは自分の言葉のように思っている。 雫井脩介『クローズド・ノート』より引用
  • その歌にはいかにも静穏明快な喜びがこもっていて、聞く人に喜びや悲しみを考えさせることなく、ただかくのとおりであってこれ以外ではあり得ないというように、思わせるのであった。 ロラン・ロマン『ジャン・クリストフ』より引用
  • 彼はすでに詩を作りもし、時間を意識し、他人の喜びや悲しみに心を寄せるが、感動の雲がたびたび変化するので、どれが自分自身であるのかわからない。 ウルフ/鈴木幸夫訳『波』より引用
  • ぼくたちにとっては、一切れではあっても朝の粥に入っている肉は大変な楽しみであり、その大小は一日中頭の中をしめる喜びや悲しみでもあった。 胡桃沢耕史『黒パン俘虜記』より引用
  • 眼が表す悲しみや怒り、口が示す喜びや悲しみ、そんな通り一遍、一目瞭然の表現は、鼻には無いと云ってもいい位であります。 夢野久作『鼻の表現』より引用
  • それでもじっと彼女の顔と姿を見つめていると、すべての喜びや悲しみを離れて、ただ胸がいっぱいになって、彼女と語りたい、自分の言うことを彼女が聞いてくれるか、ひと言でいいから返事を聴きたい。 マクドナルド・ジョージ『世界怪談名作集』より引用
  • 極端に言へば、恋のもつ魔法のやうな喜びや悲しみすら、恋愛本能の避けがたい宿命でもあらうけれども、もうひとつ底の方に生理の心の支配を受けてゐるやうに見える。 坂口安吾『吹雪物語』より引用
  • これまでともに生活してきたクラスメートたちの決して理性では割り切れ埠喜びや悲しみや様々な感情を我がものとして感じることだ。 榊涼介『ガンパレード・マーチ 05 5121小隊 episode TWO』より引用
  • 当時の私は食べることをめぐる人間の喜びや悲しみ、食卓の文化の背景を文学として綴る著書をあてもなく探し求めていた時期でもあった。 本間千枝子『アメリカの食卓』より引用
  • 次の出会い、次の恋が始まっても、そしてまた次の別れが訪れてきても、私たちは私たちの喜びや悲しみを「おまえのことなんか構っちゃいられないよ」と言い放つ世界の中で、自分一人で処理していかねばならないのだ。 小池真理子『悪の愛情論』より引用
  • そして彼女の涙が父親のほおに落ちたとき、その涙は、彼女が人間の喜びや悲しみの中に成長し、世間とは永久にたたかわないで、その中でひとりの女となるであろうという誓いであった。 ホーソン/刈田元司訳『スカーレット・レター(緋文字)』より引用
  • 僕は学生時代、この曲を聴くたびにミュージシャンの心の底に流れる、喜びや悲しみや愛や憎しみといったものがいかに激しく強烈なものなのかを思い知らされるような気がしたものだった。 大崎善生『アジアンタムブルー』より引用
  • 僕たちの人生の主役は音楽で、音楽の、この絶対的な美しさの前では、僕たちの喜びや悲しみ、怒りや苛立ちなんて、ほとんど意味なんかない。 藤谷治『船に乗れ!Ⅰ 合奏と協奏』より引用
  • まだ地球が比較的新しい物だったその頃には、男や女や子供達の喜びや悲しみに、半分は冗談に、半分は真面目に、興味を持った、超自然な力をそなえた、神様みたいな人が、よくやって来たらしいのです。 三宅幾三郎『ワンダ・ブック——少年・少女のために——』より引用
  • 今日天職という様な言葉がもはや陳腐に聞えるのは、今日では様々な事情から、人が自分の一切の喜びや悲しみを託して悔いぬ職業を見附ける事が大変困難になったので、多くの人が職業のなかに人間の目的を発見する事を諦めて了ったからです。 小林秀雄『考えるヒント 3』より引用
  • 創作された文化、複雑なプロットと登場人物の喜びや悲しみの背後には、哲学者スミスのテイヤール・ド・シャルダンに似た努力がある。 コードウェイナー・スミス『鼠と竜のゲーム』より引用
  • 喜びや悲しみというものは、湧いてくるものであって、われわれはそれに浸っているか、それとも意志によって状況を変えて、それを振捨てるかすればよい。 船木亨『メルロ=ポンティ入門』より引用
  • 人々はただ黙々として金を受け渡してるだけで、その顔を見ただけでは勝ったのか負けたのか見当もつかず、喜びや悲しみを浮べてる眼付は見えず、勝負を度外視してただ賭博そのものだけを享楽してるようである。 豊島与志雄『上海の渋面』より引用
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