名だかい

全て 形容詞
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  • 男は起き直ると、なぜだかわからずその名を口にしたのだが、誰の名だかも男は知らなかった。 ビアス『ビアス怪異譚(1)』より引用
  • ここから二つ三つ向うの村には名だかい古墳群などもあるそうだが、そこまでは往って見なかった。 堀辰雄『大和路・信濃路』より引用
  • みんなかれの登録名だかなんだかを書きとったことだろう。 タニス・リー『銀色の恋人』より引用
  • 明治の啓蒙家けいもうかとして名だかい西周は鴎外の両親の従兄いとこであったが、その西周が林紀の末弟を養子として迎えていたからである。 山崎正和『鴎外 闘う家長』より引用
  • 本当の名だか何だか知らないけど、治兵衛坊主できと分るよ。 泉鏡花『みさごの鮨』より引用
  • アラクネは、べつに身分や素性で名だかいわけではなかったが、その技術にかけてはよく人に知られていた。 オウィディウス/田中秀央・前田敬作訳『転身物語(上)』より引用
  • 薬研堀の四つ目屋というのは、そのころ名だかい生薬屋だった。 横溝正史『人形佐七捕物帳 11』より引用
  • お庭にぼたんをいっぱい植えこんだところから、ぞくにぼたん屋敷といわれ、江戸でも名だかいお屋敷である。 横溝正史『人形佐七捕物帳 18』より引用
  • それから数年立って、私もときどき大和のほうへ出かけては、古い寺や名だかい仏像などを見て歩いたりするようになったが、そんな旅すがら、路傍などによく見かける名もない小さな石仏のようなものにも目を止めるようにしていた。 堀辰雄『大和路・信濃路』より引用
  • そこへ、鼻きき権次の名まえが、名だかくなってきたので、ひとつ、権次に、かがしてみようということになりました。 坪田譲治『日本むかしばなし集 3』より引用
  • むらの人たちもこまりきって、みやこだかい大工だいく名人めいじんんでて、こんどこそけっしてながれない、丈夫じょうぶはしをかけてもらうことにしました。 楠山正雄『鬼六』より引用
  • 名だかい「青い鳥」のお芝居を、少年少女の皆さんのためにできるだけやさしく、讀みやすく、物語風に書きやはらげてみました。 楠山正雄『はじめに』より引用
  • 黒いはだ蜘蛛くものようにしわがよっているこの老婆こそ、当代一とうだいいちだかい呪術師じゅじゅつしのトロガイであった。 上橋菜穂子『守り人シリーズ08 天と地の守り人 第一部』より引用
  • 鎌倉河岸でも名だかい老舗しにせ、伊丹屋市兵衛いちべえには子どもがふたりあって、姉をお房、弟を徳兵衛といったが、当時姉は十八、弟の徳兵衛は十一だった。 横溝正史『人形佐七捕物帳 05』より引用
  • ところが、そのあたり私は、ある露西亞の作家の名だかい長編小説を讀んで、また考へ直して了つた。 太宰治『思ひ出』より引用
  • 世に名だかい逸品だったのを、やはり執拗にくいさがって、とうとう自分のものにしてのけている。 杉本苑子『影の系譜 豊臣家崩壊』より引用
  • もうひとり、〝ピタゴラスの定理〟で名だかい数学者ピタゴラスは、数によって万物の生成や変化を説き、独特の意見として注目されたが、しかしかれは天動説をとなえた人でもあり、やがて魂の存在を信じるようになっていった。 星新一『生命のふしぎ』より引用
  • ペネロペは、わたしに糸つむぎの仕事をさせておいて、それをイタカの女たちにしめしながら、『これがヘクトルの名だかい母、これがプリアムスの妻』というにちがいない。 オウィディウス/田中秀央・前田敬作訳『転身物語(下)』より引用
  • 秋田城主佐竹侯が何十万石の大々名だか知らないが、その城下町やお濠や城跡をどう見廻しても大名の大の字の片影すらも見ることができない。 坂口安吾『安吾の新日本地理』より引用
  • というようなことを、当時のことだから候文かなんかでかいて、さいごにずらりとならんでいるのが、イロハ順の審査員先生、いずれも当時名だかい文人墨客のなかに人形佐七親分もはいっている。 横溝正史『人形佐七捕物帳 17』より引用
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