危ない
全て
形容詞
3,047 の用例
(0.01 秒)
-
出ないということは嘘でないかと危ながってこんなことを言うのである。
こんな可憐な人を置いて行くことは、どんなに恋しい人の所があってもできないことであると源氏は思った。
…
与謝野晶子『源氏物語』より引用
-
それともお前さんの手にかかって命も危ないご亭主にあいに来たのかえ。
アプレイウス/呉茂一・国原吉之助訳『黄金のロバ』より引用
-
あんな連中に義理なんか立てちゃいられないわ。
あたしが自分の命を危なくしたって、世間が何と思ってくれるというの?
…
モーム/田中西二郎訳『ロータス・イーター』より引用
-
女中は激震の合い間に勇敢にも路地をはいってその奥の家のまたその最も奥にある台所へ行ってガスを消して来た。
それを皆が危ながって留めたほどに人々の頭は地震でいっぱいであった。
岩波は小石川の家が古いために必ず倒壊したろうことを思って、子供の身の上を心配しつつ自転車を飛ばした。
…
和辻哲郎『地異印象記』より引用
-
きれいに刈り取られて、まるで芝生のようになっている草の状態は、草原山羊というよりはどうやら竜の仕業らしいことを示していたんだ。
そういう竜は、たまたま体の上に倒れてでもこないかぎりは危なくない。
動作はのろく、間抜けで、厳格な菜食主義者なのだ。
…
ハインライン『愛に時間を2』より引用
-
前にも二人っきりになりそうな夜はあった。
多少危ない場面もあった気もしたが、結局父の吾郎が帰ってきてくれた。
もしあの時、二人っきりのままだったらどうなっていたか。
…
三上延『シャドウテイカー5 ドッグヘッド(完)』より引用
-
「これ、でくのぼうのようにそんな所につっ立っていないで、来て、さらでもならべろ」とかれは言った。
わたしはあわててそのとおりにしようとして、危なくたおれそこなった。
スープはでき上がった。
…
マロ・エクトール・アンリ『家なき子』より引用
-
毒々しいものだった。
男は印度人の方を見、自分の元いた席の方を見て、危な気に笑っている。
なにかわけのありそうな笑い方だった。
…
梶井基次郎『城のある町にて』より引用
-
今日の事は危ないと思って心配して居りましたが誠にうまく行きました。
どうもあなたのこれまでして来られた事をだんだん聞いてみると、全く仏様が道を拵えてあなたを導いたとしか思われない。
…
河口慧海『チベット旅行記』より引用
-
然し現今でもさうであるが蛋白石は昔から婦人は之を懸けることを嫌つて居る。
又ある一部の人々には真珠を持つて居ると命が危ないといふ迷信がある。
…
小酒井不木『毒と迷信』より引用
-
彼は本当の強者を知っている。
ぼくの蹴りがなければ自分の命が危なかったことを直感で理解している。
目の前の若造が、自分がけして到達できぬ高みに登りつめたことを、極限の戦場では強さだけが人間の序列を決めるものなのだということを知っている。
…
桜坂洋『All You Need Is Kill』より引用
-
それを握っている限りは、さしもの『隊長』もあたしの思いのままになるはずでしょ。
その二人の青年が潔白だとなれば当然隊長の立場が危なくなりますもの。
でもあたしは何年間も黙っていたわ、この切り札をもっているんだと思うだけで満足だったから。
…
クリスティ/赤冬子訳『茶色の服を着た男』より引用
-
雨の広場にいたのが粗暴なアダスのほうだったなら、マーテルもほぼ確実にこの街にいただろう。
アダスはそばに置いて手綱をつけておかないと危なくて仕方がないのだ。
クレイガーを見つけだすのはそう難しいことではない。
…
エディングス『エレニア記1 眠れる女王』より引用
-
なにより、ディアナが修道院の場所を聞くようにと名前を教えてくれたフランツ司祭はすでに天の国へ旅立っている。
残された者たちが危ない橋を封印してしまったとしてもおかしくはない。
…
支倉凍砂『狼と香辛料Ⅳ』より引用
-
思うかどうかは別として、その心意気は買ってやりたい。
シンナーの売人の多くは金のためだけに危ない橋を渡ってるんじゃない。
シンナーを愛している!!
…
石丸元章『SPEED スピード』より引用
-
いくらか危ない目にもあったが、あんなものは宇宙じゃよくあることだ。
まじめに働いて、予定通りの金を受け取る。
…
野尻抱介『クレギオン 6 アフナスの貴石』より引用
-
舌足らずのその口調に、思わず抱き締めたくなる。
おまえ、ちょっと危ないぞ、と友人たちに言われるのももっともな話だ。
…
牧野修『屍の王』より引用
-
手なずけたレジスターから聞きだしたところによると、平日の平均売上げは約二千万、祝日や日曜が二千五百万から三千万ということだった。
どうせ危ない橋を渡るのなら、売り上げの多いときを狙ったほうがよい。
それも連休の後がよい。
…
森村誠一『黒い墜落機(ファントム)』より引用
-
ソニーは過去の成功体験があまりに強い会社です。
こういう時期に成功体験に溺れていたら、この会社は間違いなく危ない。
ソニーは、いま新しい成功体験をつくり出さないといけないときなのです。
…
城山三郎『勝 つ 経 営』より引用
-
どうも妙な話だ、病気が危ないというのに、薬一服くれないんだからね。
チェーホフ・アントン『かもめ』より引用