卑狗の大兄

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  • しかし、再び彼女は彼女を呼ぶ卑狗の大兄の声を聞きつけた。 横光利一『日輪』より引用
  • 卑狗の大兄は笑いながら、自分の勾玉をさらさらと小壺に入れて立ち上った。 横光利一『日輪』より引用
  • 卑狗の大兄と卑弥呼とは、巣を乱された鳥のように跳ね起きた。 横光利一『日輪』より引用
  • しかし、その冷い死体の触感は、やがて卑狗ひこ大兄おおえの頬となって彼女の頬に伝わった。 横光利一『日輪』より引用
  • かつて、卑弥呼が森の中で卑狗ひこ大兄おおえの腕に抱かれて梟の声を真似まねたのは、過ぎた平和な日の一夜であった。 横光利一『日輪』より引用
  • 卑弥呼は藁戸から身を起すと、草玉の穂波の上に半身を浮かべて立っている卑狗の大兄の方へ歩いていった。 横光利一『日輪』より引用
  • 卑狗の大兄は、砂浜に輝き始めた漁夫の松明たいまつの明りを振り向いて眺めていた。 横光利一『日輪』より引用
  • 卑狗の大兄は、砂浜に輝き始めた漁夫の松明たいまつの明りを振り向いて眺めてゐた。 中村真一郎『文章読本』より引用
  • しかし、彼女はひとりになると、またも毎夜のように、まぼろしの中で卑狗ひこ大兄おおえの匂をいだ。 横光利一『日輪』より引用
  • 彼女は彼女自身の身のけがれを思い浮べると、彼女を取巻く卑狗ひこ大兄おおえの霊魂が今は次第に彼女の身辺から遠のいて行くのを感じて来た。 横光利一『日輪』より引用
  • 彼は卑狗の大兄を卑弥呼の腕から踏み放すと、再び宮殿を突きぬけて広場の方へ馳け出した。 横光利一『日輪』より引用
  • 卑弥呼と卑狗の大兄は王宮の人々に包まれて、奏楽に送られながら、白洲を埋めた青い柏の葉の上を寝殿の方へ返っていった。 横光利一『日輪』より引用
  • それに続いて、剣を抜いた君長ひとこのかみが、鏡を抱いた王妃おうひが、そうして、卑弥呼は、管玉くだだまをかけ連ねた瓊矛ぬぼこを持った卑狗ひこ大兄おおえと並んで、白い孔雀くじゃくのように進んで来た。 横光利一『日輪』より引用
  • 卑狗の大兄の幻が彼女の眼から消えてゆくと、彼女は涙に濡れながら、再び燃え尽きる榾柮の上へ新らしく枯枝を盛り上げた。 横光利一『日輪』より引用
  • 卑弥呼は薄桃色の染衣しめごろもに身を包んで、やがて彼女の良人おっととなるべき卑狗ひこ大兄おおえと向い合いながら、鹿の毛皮の上で管玉くだだまと勾玉とをけていた。 横光利一『日輪』より引用
  • しかし、卑狗の大兄はまだ来なかった。 横光利一『日輪』より引用
  • 卑狗ひこの大兄は足音を聞くと立ち上った。 横光利一『日輪』より引用
  • 卑弥呼は薄桃色の染衣しめごろもに身を包んでやがて彼女の良人をつととなるべき卑狗ひこ大兄おほえと向ひ合ひながら、鹿の毛皮の上で管玉くだたま勾玉まがたまとを選り分けてゐた。 中村真一郎『文章読本』より引用
  • 彼女は椎のこずえの上に、むらがった笹葉ささばの上に、そうして、しずかな暗闇に垂れ下った藤蔓ふじづる隙々すきずきに、亡き卑狗ひこ大兄おおえの姿を見た。 横光利一『日輪』より引用
  • そうして、奥深い一室の布被ぬのぶすまを引きあけると、そこには、白い羽毛の蒲団ふとんおおわれた卑弥呼が、卑狗の大兄の腕の中で眠っていた。 横光利一『日輪』より引用