勿体らしい

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  • 細君は結婚のときこの袴を着けて勿体もったいらしくすわった夫の姿を思いだした。 夏目漱石『道草』より引用
  • 彼女たちは、林作にそれを、勿体らしく報告することも忘れなかった。 森茉莉『甘い蜜の部屋』より引用
  • こういいながら彼はもう一度大きく廻って、二人の相手の方に勿体らしく顔を向けた。 直木三十五『作男・ゴーの名誉』より引用
  • そうして勿体らしく咳払いをしながら顔をズッと近くへさし寄せた。 夢野久作『少女地獄』より引用
  • 八五郎は後ろを振り返って、自分の偶像ぐうぞうを拝ませるような勿体らしい顔をしました。 野村胡堂『銭形平次捕物控 02』より引用
  • 彼はステッキを小脇に挟むと、指さきで帽子の縁を勿体らしく折り曲げた。 クイーン/二宮佳景訳『オランダ靴の秘密』より引用
  • 彼はそれを勿体もったいらしく兄の前に置いた。 夏目漱石『道草』より引用
  • あの勿体もったいらしい顔をして団十郎がどんな善六を演じるか、それが一般の興味をいた。 岡本綺堂『明治劇談 ランプの下にて』より引用
  • 勿体もったいらしく構えて、腹の底を見すかされまいとする時も同様で、こんな場合に漢語位便利なものはない。 夢野久作『街頭から見た新東京の裏面』より引用
  • 彼は勿体らしく、その表題に眼を走らせていった。 クイーン/二宮佳景訳『オランダ靴の秘密』より引用
  • 腰に着けているふくろから一薬をとり出して勿体もったいらしく与えると、他の妖怪どもも皆その前にひざまずいて頼みました。 岡本綺堂『中国怪奇小説集』より引用
  • お常婆は雨の降りしきる或晩、弓張提灯ゆみはりぢやうちんなど勿体もつたいらしくつけて、改まつて家へ来た。 嘉村礒多『途上』より引用
  • やすはのんびりと庭をながめてからとこのほうへ立って行って、青磁の安香炉をに受けて勿体らしくひねくりはじめた。 久生十蘭『ユモレスク』より引用
  • 勿体もつたいらしく話している朴庵を、犬は蒲団の中からものうげな目付で見詰めていた。 大佛次郎『赤穂浪士(上)』より引用
  • とばかりありて、次の襖越ふすまごしに、勿体らしいすましたものいい。 泉鏡花『註文帳』より引用
  • それでも細君に聞くと、この春餅もちを食った時、血を猪口ちよくに一杯半ほど吐いたかられてきたのだと勿体もつたいらしく言って聞かせた。 夏目漱石『行人』より引用
  • レイモンド・ウェストは指先に煙草をはさんだまま、手を大きく振って勿体もつたいらしくいった。 クリスティ/中村妙子訳『牧師館殺人事件』より引用
  • 干柿なんて全く余計なものを持って来たものだと、内心怨めしく思っているうちにモウ釜の前で勿体らしいお手前が始まった。 夢野久作『お茶の湯満腹談』より引用
  • そして、彼女の精神状態や事件そのものの性質を勿体もったいらしく書き立てたりして、さかんに与太よたを飛ばしていた。 ルブラン/保篠龍緒訳『八点鐘』より引用
  • クイーン警部が、ガウンやマスクや帽子を片づけると、今度は勿体らしく白い布靴が現れた。 クイーン/二宮佳景訳『オランダ靴の秘密』より引用