勇ましい
全て
形容詞
984 の用例
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家の人たちはみんな、わたしのことをなんて勇ましい子だろうと思うわ!
そうよ、わたし家のてっぺんから落っこちたって黙っててやるわ!
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キャロル/多田幸蔵訳『不思議の国のアリス』より引用
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戦線に立って、日本少女の勇ましさを、敵に見せてやろうと思ったのよ。
でも、そんな考えはいけないのね。
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平田晋策『昭和遊撃隊』より引用
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むしろあなたの苦しいお務め、義務的ないやおうなしの訓練、いつもあなたからあなた自身をもぎとって、あなたをへとへとに疲れさせ、一日一日を早くすごさせ、そして夕方、ぐったりしてあなたを眠りのなかに投げこむというあの訓練のほうがうらやましく思われます。
演習のことをお書きになった勇ましいお手紙、それに心を奪われました。
よく眠れなかったこの二晩三晩、幾度となく起床ラッパを聞いたように思って飛び起きました。
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ジッド/山内義雄訳『狭き門』より引用
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犬は、桃太郎の勇ましいすがたや元気なことばに感心してしまいました。
坪田譲治『日本むかしばなし集 1』より引用
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日雙斯皇子命乃馬副而御〓立師斯時來向そしてとうとう人麻呂は、「東野」で草壁皇子と再会する。
曙光のなか、勇ましく立ち現れた皇子のお姿は炎のようであったという。
ドラマでいえば、クライマックスの部分である。
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藤村由加『人麻呂の暗号』より引用
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今日は実に落着いた気持である。
明日は早く起きて学校へ行って勇ましくやりましょうと偽でなく思う。
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宮本百合子『日記』より引用
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勇ましさのかけらもない訓辞だったが、これがこの艦のスタイルなのだ。
テッサは両手でマイクをおおい、穏やかな声で祈りの文句を唱えた。
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賀東招二『フルメタル・パニック!05 終わるデイ・バイ・デイ(下)』より引用
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私の教室の寂しいがらんとした室内に、一時間も二時間も先生がやって来て「かえれ」というまで立っていなければならなかった。
学友の帰って行く勇ましい群が、そこの窓から町の一角まで眺められた。
みな愉快な、喜ばしげな、温かい家庭をさして行った。
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室生犀星『幼年時代』より引用
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昨日、遠子さんが帰るとき鍵をかけ忘れたのか!?
勇ましい足音を立てて部屋に入ってきたのは、今一番会いたくない女だった。
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野村美月『文学少女シリーズ16 半熟作家と“文学少女”な編集者』より引用
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着物も対ッ丈に着て、引きずっていない。
まことに軟弱なところのない勇ましい恰好で、きかぬ気の顔をしている。
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海音寺潮五郎『列藩騒動録(一)』より引用
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口ぶりは勇ましかったが、言うほどではないだろうとルーンは推測した。
なんといっても、ミーハーなところのあるフィリエルだから。
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荻原規子『西の善き魔女3 薔薇の名前』より引用
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勇ましい女騎士である彼女にこんな趣味があるとは、予想外もいいところだ。
丈月城『カンピオーネ! 04 英雄と王』より引用
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そこは、騎銃兵や、新たに編成された人民軍の第一次分遣隊のほかに、各政党の義勇軍全部が使う共同の練兵場になっていた。
その丘の上の公園では、珍しくもまた勇ましい情景がくりひろげられた。
きちんとした花壇のあいだのありとあらゆる小道や細道を縫って、小隊や中隊が、いっしょうけんめい胸を張り、何とかして兵隊らしくみせかけようと涙ぐましい努力をしながら、しゃちこばってあちらこちらへ行進しているのだった。
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オーウェル/高畠文夫訳『カタロニア讃歌』より引用
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だが、いまは、卑小で堕落退廃の時代だ。
反抗世界という勇ましいものがあってよさそうなのに、それがないという。
もう汗の敵はどこにもないのだ。
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アシモフ/川口正吉訳『暗黒星雲のかなたに』より引用
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僕は既に一度死んだのだ。
それにもともと主義に殉じようなんて勇ましい覚悟があったわけじゃない。
僕のことを何とでも言うがいい。
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福永武彦『忘却の河』より引用
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ちょっと恰好がいい。
あと二十センチほど背が高ければ、勇ましいようにも見えただろうが。
回数が少ないからというだけではなく、小佐内の好みは、いまだによくわからない。
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米澤穂信『秋期限定栗きんとん事件〈上〉』より引用
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凡てを夢だとする清々しい気持にもなった。
周囲にも自分自身にも反抗して起とうという勇ましい気持にもなった。
万事を投げ出して彼女の心に縋ろうという気持にもなった。
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豊島与志雄『反抗』より引用
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警護隊の兵士がやっと走り寄り、少年を立たせようと腕を掴む。
おれは勇ましい娘の肩に両手を置き、安心させようと口を開いた。
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喬林知『今日からマ王 第13巻 「これがマのつく第一歩! 」』より引用
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出すときには、風呂敷の四隅を攫んで、濛々と湯気の立つやつを床の上に放り出す。
赤銅のような肉の色が煙の間から、汗で光々するのが勇ましく見える。
この素裸なクーリーの体格を眺めたとき、余はふと漢楚軍談を思い出した。
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夏目漱石『満韓ところどころ』より引用
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そこで全大隊をもって立射散兵壕を掘り終った。
敵の攻撃があったのはその直後のことで、は勇ましく書いている。
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半藤一利『ノモンハンの夏』より引用