前途のこと

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  • 昨夜は寝てから前途のことを考えてみたが、ちっとも考えがまとまらなかった。 下村湖人『次郎物語』より引用
  • 自分の前途のことをぼんやりと考えている。 東峰夫『オキナワの少年』より引用
  • 前途のことは言うことが出来なかった。 島崎藤村『新生』より引用
  • そして何か話し合ったり、思い出したりしていると思うと、それが過去のことであったり、前途さきのことであったりした。 徳田秋声『爛』より引用
  • この温い家庭の空気の中で、唯私は前途のことばかり思いわずらった。 島崎藤村『芽生』より引用
  • 岸本は一旦いったん出したものを引込ますということよりも、節子の前途のことを憂うる心が先に立った。 島崎藤村『新生』より引用
  • 須原すはらから三留野みどの、三留野から妻籠つまごへと近づくにつれて、山にも頼ることの出来ないこの地方の前途のことがいろいろに考えられて来た。 高田宏『木に会う』より引用
  • その頃は主人の健康もすぐれず、子供も四人いまして、前途のこと、経済上のこと、その他何かと心を苦しめていたのでした。 小金井喜美子『鴎外の思い出』より引用
  • 須原すはらから三留野みどの、三留野から妻籠へと近づくにつれて、山にもたよることのできないこの地方の前途のことがいろいろに考えられて来た。 島崎藤村『夜明け前』より引用
  • 最初は、どうしていいかわからず頭をかかえるばかりであったが、やがて平静さを取り戻すと、前途のことを考えはじめた。 ヴェルヌ/木村庄三郎訳『80日間世界一周』より引用
  • この温い家庭の空気の中で、唯三吉は前途のことを思いわずらった。 島崎藤村『家』より引用
  • 兵馬としては、こういう旅の宿りは今にはじまったことでないが、ただ気がかりになるのは前途のことです。 中里介山『大菩薩峠』より引用
  • お民が店座敷から出て行くのを見送った後、半蔵は日ごろ心にかかる平田一門の前途のことなぞをこの先輩の前に持ち出した。 島崎藤村『夜明け前』より引用
  • 万一、それが逆に出て、高山方面からの追手では助からないが、前途のことだけにいささか心丈夫なものがある。 中里介山『大菩薩峠』より引用
  • 昨日は白耳義ベルジックナミュウルの要塞ようさいが危いとか今日は独逸軍の先鋒せんぽうが国境のリイルに迫ったとか、そういう戦報を朝に晩に待受ける空気の中にあっては、唯々ただただ市民と一緒に成って心配を分け、在留する同胞の無事な顔を見て互いに前途のことを語るの外は無かった。 島崎藤村『新生』より引用
  • さらに石を敷きつめた坂を登って馬籠の町はずれへ出ると、彼はこれから見舞おうとする旧い師匠が前途のことをおもい見て、これにもまた深いため息をついた。 島崎藤村『夜明け前』より引用
  • その時、得右衛門は伊那の助郷総代の意向を伝え、こんな願書を差し出すのもやむを得ないと述べ、前途のことまで心配している場合でないと力説した。 島崎藤村『夜明け前』より引用
  • だが、同時にまた前途のことが思われないでもない、これから高山までは八里の路、これは、ほとんど山坂のない平坦な道だとは聞いたが、何といっても名にし負う飛騨の国、雪の程度によっては、交通が杜絶とぜつしないとも限らぬ、どのみち、この雪の降りあんばいを見るべく、今日の出発を見合わせよう。 中里介山『大菩薩峠』より引用
  • 前途ぜんとのことを考えれば、かえってよかろうと思う。 ドイル/延原謙訳『シャーロック・ホームズの叡智』より引用
  • 兄は快く賛成して、前途のことを心配するには及ばない、一人の文学者ぐらいはおれでも養って行けるから、精いっぱいやってみろ、と言ってくれた。 和辻哲郎『埋もれた日本』より引用
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