前後ろ
全て
名詞
12 の用例
(0.00 秒)
-
するとロザリーはすぐに腹を前後ろに動かして、でっけえ声でこう言うんでさあ。
アポリネール/須賀慣訳『若きドンジュアンの冒険』より引用
-
僕は樹木を眺める時、何か我々人間のやうに前後ろのあるやうに思はれてならぬ。
芥川竜之介『僕は』より引用
-
つり下げてある誰かのスイス土産のカウベルが、ごろんごろんと鈍い音を立てる。
伊月と田中は、思わず前後ろになって準備室から顔を覗かせた。
期待通り、そこに立っていたのは、噂の龍村その人だった。
…
椹野道流『鬼籍通覧5 禅定の弓』より引用
-
自分も馴染んだ匂い。
それだけのことが、今、自分の傍らでジャージを広げて前後ろを確認している少女との距離を、近く感じさせる。
触れることができる、触れることができた、その近さを感じて、悠二は不安と嬉しさを混ぜたような、しかし奇妙に穏やかな気持ちになっていた。
…
高橋弥七郎『灼眼のシャナ 第02巻』より引用
-
香水は通勤電車の中でつけられたものかもしれない。
また、川名にはアバウトなところがあって、下着を裏返しや、前後ろ逆に着たりするようなことがあった。
今度もそのでんかとおもって気にも止めなかったが、いま衣服に付着している動物の毛とおもい合わせると、疑惑の影が忌まわしい輪郭を彼女の心に描いた。
…
森村誠一『山の屍』より引用
-
千代香は素っ裸に着物を羽織った格好で、胸元と脚の付け根は手でおおう。
橋川しのぶと夢ポン子は、襦袢で同じような真似をし、朝ペン子は着物を前後ろに着て、背中側をさらけ出す。
天王寺家光子、東洋勝江、花柳美根奴らも、胸から上と太ももから下ぐらいしか見せていないが、千浪婆さんが最も大胆に張り切り、枯れた胸元を剥き出しにして、赤い腰巻の脚を危なっかしく跳ね上げた。
…
難波利三『てんのじ村』より引用
-
あの百姓め、どこからこんな洒落た具足櫃を持って来たという見得で、塗りと、前後ろと、金具をちょっと吟味した上で、念のために蓋へ力を入れてみたが、錠が堅く下りている。
ちょっと押してみると手応えが重い。
…
中里介山『大菩薩峠』より引用
-
そんな間延びした声と共に扉が開き、眼鏡を掛けた男が入ってきた。
一目見て鑑識員とわかる服装をして、これまた鑑識のトレードマークというべき紺色のキャップを前後ろに被っている。
…
椹野道流『鬼籍通覧6 亡羊の嘆』より引用
-
また、ピンでは衣装を前後ろ逆に着用し、後頭部に面をつけて背中を観客に見せながら踊る「うしろ面」を演じる。
-
この航海の大半で、天候は大荒れであり、ワースリーがその六分儀を使って位置決めできたのは数回に過ぎなかった。
そのうちの一度について「片腕でマストを抱きしめ、マストと六分儀、その他全ての周りに前後ろに振られ」ており、「ボートが波の頂点に飛び出したときに太陽を掴む」ことになったと記述していた。
波が非常に荒かったときには、位置決めをする間に他の隊員に抱きしめられていた。
…
-
生まれて初めて見る裸革ジャンが村田だなんて、男子高校生として空しすぎ。
自分は前後ろ両面にエプロンをかけた。
借り物とはいえズボンがあるだけ、まだマシだ。
…
喬林知『今日からマ王 第06巻 「きっとマのつく陽が昇る!」』より引用
-
冬服は黒色の1つボタンでヘチマカラーのブレザー、エリがそのままボウタイになった白のブラウス、前後ろに2本の箱襞のある吊りスカート、また、夏服は丸襟で前立てにタックの入った半そでブラウスに、紺色の吊りスカートである。
この他白でフチに青のラインの入ったカーディガンと紺色のカーディガンが使用されている。
…