利害打算

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  • だが大切なことは、之がいつも必ず何等かの利害打算に基いているという点なのである。 戸坂潤『思想と風俗』より引用
  • 現代は、親子兄弟の間でさえ、利害打算に毒されて、ゆがんだ関係になっていることが多いと聞く。 三浦綾子『孤独のとなり』より引用
  • 人と人との利害打算のからみ合い、裏切り、欺瞞ぎまんも自分の目で見つづけてきた。 南原幹雄『付き馬屋おえん暗闇始末』より引用
  • この眺めは、つまらぬ金銭上の利害打算に毒された雰囲気のためそろそろ息の詰まりかけてきた旅行者に、そんなことを忘れさせてくれる。 スタンダール/大久保和郎訳『赤と黒(上)』より引用
  • それはまた、私にとっては利害打算のない楽しさで、そこから自分が分けまえをもらえるかどうかは、どうでもいいことである。 ルソー/太田不二訳『孤独な散歩者の夢想』より引用
  • 奈々子があたらしい女主人になるのではないかという、見通しのつかぬ彼女ではないはずなのだが、そこには利害打算を超越したなにかがあるらしい。 横溝正史『夜の黒豹』より引用
  • たしかに全共闘世代は四半世紀以前、自分自身以上の価値、利害打算を超えた大きな目標のため行動したかも知れない。 佐々淳行『東大落城 安田講堂攻防七十二時間』より引用
  • かれらの教義を支配している情熱や、あれやこれやを信じさせようとするあの利害打算は、かれら自身がいったいなにを信じているのか、推察することもできぬほどだ。 ルソー/太田不二訳『孤独な散歩者の夢想』より引用
  • 壮年の父と母が所謂建設期の熱をもって、活々と精力的に生活を運転している中に子供もあって、しかもそういう親達の社会的な利害打算とは無関係に子供は子供で、自身の世界をつくって行く。 宮本百合子『行方不明の処女作』より引用
  • 敵をののしることによって敵を憤激させれば、それだけ敵が強まることになって損である、という利害打算もあるいは含まれているのかもしれぬが、しかし根本にある考えは、尊敬し得ないようなものは敵とするに価しない、敵に取ったということは尊敬に価する証拠であるというにあるであろう。 和辻哲郎『埋もれた日本』より引用
  • 敵をののしることによって敵を憤激させれば、それだけ敵が強まることになって損である、という利害打算もあるいは含まれているのかも知れぬが、しかし根本にある考えは、尊敬し得ないようなものは敵とするに価しない、敵に取ったということは尊敬に価する証拠であるというにあるであろう。 和辻哲郎『埋もれた日本』より引用
  • いまや利害打算を超越して、このことだけでも奈々子は死ななければならなかった。 横溝正史『華やかな野獣 他二篇』より引用
  • つまり僕も大橋さんも利害打算みたいな事は一切考えていない、純粋な友情関係に過ぎないんだ、相手に責任を背負わせるとか、遠い先の約束をするとか、そんな風に相手を束縛するようなことは一切していない、お互いに完全に自由なんだ、決して変なごたごたなんか起しゃしないから、安心してくれ。 石川達三『青春の蹉跌』より引用
  • 近代の戦争は帝国主義諸国間の利害打算が原因であるが、それは表面的なことであって、根本的には人間のなかの非個人的な部分、フロイトがエスと呼んだ過剰なフオルスの層、「大地」とつながる人間の根底の生が原因なのだ。 酒井健『バタイユ入門』より引用
  • 独身のまま年老いて、なんの身寄りもないこのひとの将来を思うと、山崎さん夫婦は利害打算を越えていつも胸がうずくのである。 横溝正史『金田一耕助ファイル20 病院坂の首縊りの家 下』より引用
  • 利害打算にはきわめて鋭敏であるが、賢でも剛でもない。 和辻哲郎『埋もれた日本』より引用
  • あくまで利害打算にもとづく同盟者としてである。 田中芳樹『銀河英雄伝説 09 回天編』より引用
  • 彼らが彼らの利害打算によって動いていることは明白であったが、それにしても彼らの好意ないしは歓心かんしんを買って、後日の反抗と再建にそなえねばならず、幼帝個人に対する好感情をえる必要があったのだ。 田中芳樹『銀河英雄伝説 04 策謀篇』より引用
  • そんな彼ら〝紅世ぐぜともがら〟の戦う理由は、欲望嗜好しこう利害打算ださん、という通常の志向しこう以外にいくらでも発生し得たのである。 高橋弥七郎『灼眼のシャナ 第10巻』より引用
  • それは、こうした日常の利害打算や目論見もくろみや成功不成功を忘れさって、別個の空間のなかに入るからこそ、逆に人生興亡の姿が、くっきりした輪郭をとって立ち現われ、そこに呼びおこされる寂寥感や悠久ゆうきゆうの思いや歓喜や哀愁を深く味わうことができるのだ、という痛いような実感でした。 辻邦生『北の岬』より引用
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