利害の打算

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  • だが、詩人というものの気高い心を左右しているのは利害の打算ではない。 ユゴー/辻昶・松下和則訳『ノートルダム・ド・パリ(上)』より引用
  • それは彼の自尊心や懐疑主義や利害の打算の未だに残つてゐる為だつた。 芥川竜之介『或阿呆の一生』より引用
  • それは彼の自尊心や懐疑主義や利害の打算のいまだに残っているためだった。 芥川龍之介『或阿呆の一生・侏儒の言葉』より引用
  • それをあえてしない私に利害の打算があるはずはありません。 夏目漱石『こころ』より引用
  • それをあえてしない私に利害の打算がある筈はありません。 夏目漱石『こころ』より引用
  • また、君達を支配しているものが、その様な個人主義や道楽意識や利害の打算のみであるとは僕は思わぬ。 三好十郎『俳優への手紙』より引用
  • 近代の女性はなかなか巧利こうり的な所もあって兎角とかく利害の打算ださんの方が感情よりも先に立って利害得失を無視してどこまでも自分の感情を生かそうとする熱情のひらめきは多くの場合に於て見られないと思いますね。 岡本かの子『新時代女性問答』より引用
  • 利害の打算から云えば、林右衛門のとった策は、唯一ゆいいつの、そうしてまた、最も賢明なものに相違ない。 芥川竜之介『忠義』より引用
  • 土地問題の近代にふさわしい処理の出来なかったのは、とりも直さず日本の新しい資本主義経済の支配者たちが、同時に封建地主でもあったという事実、利害の打算より来ている。 宮本百合子『私たちの建設』より引用
  • 世の常の武将なら利害の打算だけで行動するのである。 司馬遼太郎『国盗り物語』より引用
  • 彼女の心の中には、自分の店に対するほこりと、利害の打算が半々ぐらいにあったが、今やこのふたつは完全に満足した。 ケッセル/堀口大學訳『昼顔』より引用
  • 結婚も、互に選択するという欧州の表面の自由は、そのかげに、経済的利害の打算をふくんでいる。 宮本百合子『貞操について』より引用
  • 従って少年は、去勢されては困るという不安から、すなわち自分の男性としての存在を守りたいという利害の打算から、父親を亡き者にして母親を所有しようという願望を捨てる。 フロイト/高橋義孝訳『芸術論』より引用
  • 利害の打算から云えば無論の事、単に隣人の交際とか情誼じょうぎとか云う点から見ても、夫婦はこれよりも前進する勇気をたなかったのである。 夏目漱石『門』より引用
  • 利害の打算からいえばむろんのこと、単に隣人の交際とか情誼じようぎとかいう点から見ても、夫婦はこれよりも前進する勇気をもたなかったのである。 夏目漱石『門』より引用
  • 頭脳あたまはひねてゐたし、子供にしては利害の打算も割方はつきりしてゐたが、大きくなるにつれて、何か生理的な欠陥が現はれて来さうな気がしてならなかつた。 徳田秋声『チビの魂』より引用
  • この豪族らは表面の名義は守護代しゆごだい催促さいそくに応じて集まったのだが、内実は勝敗利害の打算ださんによってせ参じたにすぎない。 海音寺潮五郎『天と地と(二)』より引用
  • あのとおり、一度何かに心を動かされたら、利害の打算を超越して、われわれには無軌道と思われる行動さえ、あえて辞さない彼のことです。 高木彬光『わが一高時代の犯罪』より引用
  • 損得という利害の打算が生活の根柢で、より高い精神への渇望、自我の内省と他の発見は農村の精神に見出すことができない。 坂口安吾『続堕落論』より引用
  • この情緒は、なんらの利害の打算も交えずに率直に奉仕されるときには、きわめて潔白なものである。 ロラン・ロマン『ジャン・クリストフ』より引用
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