冷たく冴え

43 の用例 (0.00 秒)
  • 言葉はおだやかだが、目の奥には、氷ともはがねともつかぬものが冷たくえていた。 光瀬龍『征東都督府』より引用
  • 山代は吐気が次第におさまり、頭だけがいやに冷たく冴えて来ているのを感じていた。 井上靖『崖(下)』より引用
  • 人と人との闘いは、常に、心気が冷たく冴えていなければならぬ。 柴田錬三郎『われら九人の戦鬼 (下)』より引用
  • うちのクラスの学級委員の冷たく冴えた声が、樟脳の匂いに混ざって夜に消えていった。 石田衣良『うつくしい子ども』より引用
  • 情欲の記憶にけぶりかけていた頭のなかが、冷たくえ、澄み渡ってきた。 山藍紫姫子『色闇』より引用
  • 風はさらに勢いを増し、氷原はいよいよ冷たく冴えてDの翳をなお暗く染めた。 菊地秀行『吸血鬼ハンター02 風立ちて“D”』より引用
  • 逆に頭の中は氷のように冷たくえかえった。 光瀬龍『たそがれに還る』より引用
  • 雨後の空と空気と日の光とが、冷たく冴えていた。 豊島与志雄『野ざらし』より引用
  • その夜、冷たく冴えきった三日月を背に、三の丸から城兵が百五十名ほど抜け出した。 茶屋二郎『遠く永い夢(下)-関ヶ原 戦勢逆転の真実-』より引用
  • この言葉を聞き終えるのと同時に、体がくらっと浮き上がるような感覚がして、次郎の意識は冷たくえた天の中にあった。 田辺青蛙『生き屏風』より引用
  • 二十年の歳月を経て、その眸子は、依然として、冷たくえて動かなかった。 柴田錬三郎『赤い影法師』より引用
  • 冷たく冴えた銀色の儲健が、憎悪をまとって深紅 の空間に浮かんでいる。 冴木忍『カイルロッドの苦難 9 思い出はいつまでも』より引用
  • 日はとっぷりと暮れて薄曇りのした空には、弱々しい星の光がそれでも冷たく冴え出した。 木暮理太郎『黒部川奥の山旅』より引用
  • 水野成貞が、躍起やつきになればなるほど、伊豆守の態度は、冷たく冴えたものになるようであった。 柴田錬三郎『嗚呼 江戸城(上)』より引用
  • 鏡のように冷たくえきっていた。 山田正紀『謀殺のチェス・ゲーム』より引用
  • 頭脳も冷たくえていますが、血も冷たい女です。 松本清張『点と線』より引用
  • するとその冷たくえたひとみと、浅黒あさぐろはだがあらわになった。 久美沙織『ドラゴンクエスト5 第2巻 文庫版』より引用
  • あいづちを入れるだけのタカシの声が、冷たく冴えていく。 石田衣良『少年計数機 池袋ウエストゲートパーク2』より引用
  • 再び外へ走り出た人々は、冷たく冴えた星空の下に与五郎の姿を認めて、いそいで後を追って来た。 大佛次郎『赤穂浪士(下) 〓あり』より引用
  • 烈しいたけり具合と、熱とは裏腹に、基世の声音は冷たくえて、凄味すごみがあった。 山藍紫姫子『花夜叉』より引用
  • 次へ »