冴え返り

全て 動詞
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  • 空は蒼く冴え返り、太陽の光は一面の白布となって大地に展べていた。 豊島与志雄『情意の干満』より引用
  • 頭は異様に冴え返り、昼間の昂奮は朝まで醒めそうになかった。 半村良『およね平吉時穴道行』より引用
  • どこもここも削ぎ取ったようになって、この身体に血がかよっているのか、蝋石色ろうせきいろえ返り、手足は糸のように痩せているのに、眼ばかりは火がついたように逞ましく光っている。 久生十蘭『平賀源内捕物帳』より引用
  • 空は光を含んで益々冴え返り、地面は浴び飲んだ水が沸き立って、熱い吐息に喘いでくる。 豊島与志雄『真夏の幻影』より引用
  • 頭のしんが冴え返りながら、意識の表面だけでうとうとしてると、遠くに、牛乳車の音や汽笛の響が聞えてきた。 豊島与志雄『反抗』より引用
  • 一行々々が冴え返り、ひきつけられたり突きはなされたりするうちに、結局大きな喜びをともなつて心底に消しがたいあとをとどめるといふものではなかつた。 島木健作『第一義の道』より引用
  • 嫋々じょうじょうとしてしかもかえり、魂を天外に誘う不思議の音色だった。 隆慶一郎『一夢庵風流記』より引用
  • 池の岸のアーク灯が煌々と冴え返り、青銅の鶴は夜目にも白い幽玄な水の穂をキラキラと夜空に噴き上げる。 久生十蘭『魔都』より引用
  • 当今またえ返り、浅草の観音堂または川崎の大師だいし、鶴見の総持寺そうじじなんというところで盛んに豆まきがありまして、角力すもうが豆まきをする、また役者がまくというので、女の子なぞが拾いに出かけます。 今村信雄編『古典落語(中)』より引用
  • ヴォーカルはいよいよ冴え返り、古めかしい手製のメロディーを、一層古めかしく、尚且つ想い切々と唄います。 松平維秋『松平維秋の仕事』より引用