冴え返っ

全て 動詞
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  • 彼らの眼は、見る物もない闇の中で、冴え返って来るばかりである。 谷崎潤一郎/種村季弘編『美食倶楽部 谷崎潤一郎大正作品集』より引用
  • それに眼を定めてると、冴え返った光りが心の中まで沁み込んできた。 豊島与志雄『幻の彼方』より引用
  • それからまた、かんと冴え返った夜空を見上げて、白い息を吐きました。 浅田次郎『壬生義士伝 上』より引用
  • そして涙が乾きかけてくると、雲の中を出たように心が晴々と冴え返ってくる。 吉川英治『宮本武蔵』より引用
  • 頭が氷のようになって、あらゆる方向に冴え返って行った。 夢野久作『冗談に殺す』より引用
  • 彼の顔は冴え返っていたが、体が泣いているのだった。 ロレンス/吉田健一訳『息子と恋人 下巻』より引用
  • 眠ろうと思って眼をつぶったが、頭のしんが妙に冴え返って眠れなかった。 豊島与志雄『愚かな一日』より引用
  • 神経が一遍に冴え返ってしまって、煮えくり返るほど腹が立って来るんです。 夢野久作『狂人は笑う』より引用
  • 朝の光りに冴え返った空の色を見て、そこにぼくの心の色あいを見る想いがした。 織田作之助『ひとりすまう』より引用
  • 黒黒とした高い建物の間で冴え返った瓦斯灯が月光のような青い光りを倒していた。 横光利一『旅愁』より引用
  • 向うの屋根から突き出た二本の大煙突の上に満月がギラギラと冴え返っている。 夢野久作『ドグラ・マグラ』より引用
  • 声がすこししゃがれたせいか、口調が一層、深刻に冴え返って来た。 夢野久作『戦場』より引用
  • おかしいなと思うと、冴え返った月が見えてきた。 豊島与志雄『月明』より引用
  • 心持ち青味を利かした次の幕のメーキャップが一層物凄く冴え返った。 夢野久作『二重心臓』より引用
  • 頭の中が冴え返ってくるばかりだった。 豊島与志雄『反抗』より引用
  • 晩秋、空が蒼く冴え返って、冷かな寒風が街路に踊り狂ったことがある。 豊島与志雄『慾』より引用
  • 白く冴え返った眼で、じっと見つめていたのだ。 織田作之助『それでも私は行く』より引用
  • 眼の光りが黒く冴え返って、荒々しいほどあらわに覗き出していた。 豊島与志雄『二つの途』より引用
  • 窓の外が次第に明るくなるのを見守りながら、ひどく頭の冴え返ってしまっているのを意識しながら、ベッドの上に身を横たえていた。 井上靖『崖(下)』より引用
  • 短刀の刀を見てるのと同じ気持の、冷く冴え返った月夜だった。 豊島与志雄『人間繁栄』より引用
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