冴えわたっ

全て 動詞
53 の用例 (0.00 秒)
  • えわたる月の明るさが気になって、空を仰いで見たが、意地悪く雲一つなかった。 海音寺潮五郎『平将門 上巻』より引用
  • 僕は三日月型に身体を曲げて固くなっているのに、目は爛々らんらんえわたっていた。 池上永一『あたしのマブイ見ませんでしたか』より引用
  • けれど、それからも僕の目は冴えわたっていた。 尾崎豊『黄昏ゆく街で』より引用
  • 身体は疲れているのに、頭がえわたっていた。 牧野修『スイート・リトル・ベイビー』より引用
  • 酔いかけてはいるが、まだすっかり酔いきってはいない人間には、不意に頭が完全にえわたる瞬間があるものである。 ドストエフスキー/工藤精一郎訳『未成年(下)』より引用
  • 頭は、いまだかつてなかったほどにえわたり、感覚はその能力を倍加したように思えた。 アレクサンドル・デュマ/泉田武二訳『モンテ・クリスト伯(2)』より引用
  • かえって頭は異様に冴えわたっていた。 長尾三郎『生き仏になった落ちこぼれ』より引用
  • 堂内に籠っていると、意識が途切れたかと思うと、次の瞬間には、また異様に感覚が冴えわたる。 長尾三郎『生き仏になった落ちこぼれ』より引用
  • 癌の細胞は脳までは冒しておらず、それどころか母の意識はこのところ冴えわたっているのである。 林真理子『初夜』より引用
  • 夜の八時をすぎ、本格的な夜の深まりにつれて満月の光はいちだんとえわたりはじめていた。 藤堂志津子『やさしい関係』より引用
  • このとき、空には一点の雲もなく、月は冴えわたって、昼をあざむくようなあかるさだった。 駒田信二『中国怪奇物語〈幽霊編〉』より引用
  • 頭の中は、不思議なほどに冴えわたっている。 今野緒雪『マリア様がみてる 24 仮面のアクトレス』より引用
  • 久慈はますます眼が冴えわたって来るばかりだった。 横光利一『旅愁』より引用
  • すらりと村正を抜きはなった啓介は、銀色にえわたる刃の美しさに目を細めた。 水野良/白井英/山本弘『妖魔夜行 悪魔がささやく』より引用
  • だが、心臓こそ高鳴っていたが、意識は奇妙なくらい冴えわたっており、冷静そのものだった。 貴志祐介『硝子のハンマー』より引用
  • この日は、不思議なくらい勝負勘がえわたっていた。 貴志祐介『硝子のハンマー』より引用
  • 月の光は今や湖のごとく冴えわたっていた。 光瀬龍『寛永無明剣』より引用
  • 一八八六年、三月初めのえわたった寒い夜、別荘の前の断崖だんがいの上に、わたしは立っていた。 バローズ『火星シリーズ02 火星の女神イサス』より引用
  • まだ真夏を過ぎたばかりだというのに、奈須香のもりはひんやりとえわたっていた。 荒俣宏『帝都物語6』より引用
  • 彼女は幼い日の記憶が、喪服を身にまといながら彼女が育てていた以上に美しくえわたって再び目の前に立現われたのを、息をんで見守っていた。 有吉佐和子『華岡青洲の妻』より引用
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