冴えない顔色

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  • 女はえない顔色をして、夫のひざもたれかかるようにしてあえいでいた。 福永武彦『加田伶太郎全集』より引用
  • そして十分ほどして戻って来たが、どうもえない顔色である。 赤川次郎『結婚案内ミステリー風』より引用
  • 他の島の娘たちと同じようにずず黒く、えない顔色はしている。 島尾敏雄『出孤島記』より引用
  • 医師のえない顔色を見ながら、僕は手紙を取り出した。 服部まゆみ『一八八八 切り裂きジャック』より引用
  • 牧子はそんな話をちょっとしたが、自分で詰らなそうにまた前の冴えない顔色になった。 松本清張『虚線の下絵』より引用
  • 有吉が小坂のえない顔色に気がついて声をかけた。 森村誠一『棟居刑事の情熱』より引用
  • 玄徳は、彼をみて、そのえない顔色に、まず、憂いをともにした。 吉川英治『三国志』より引用
  • ただ、あとになって不思議に思われるのは、結婚以来、ふたりとも、どうも冴えない顔色をしている。 横溝正史『幽霊座』より引用
  • 東吾と源三郎を迎えた太郎左衛門は、やや落ちつきを取り戻したものの、えない顔色で挨拶をした。 平岩弓枝『御宿かわせみ 15 恋文心中』より引用
  • 仕方なくといった冴えない顔色で、孝允は衰弱したからだに旅装をまとい九日出発して十一日には岡山藩主池田茂政に会った。 古川薫『桂小五郎(下)』より引用
  • ジミーは見た目にはずんずん快方に向かっていたが、ピアースはますます冴えない顔色になっていった。 リチャード・フッカー『マッシュ 続』より引用
  • 相変わらず白いけれどえない顔色である。 横溝正史『金田一耕助ファイル04 悪魔が来たりて笛を吹く』より引用
  • 背のひょろ高い、白いけれどえない顔色をした男で、ひどく尊大そうに構えているいっぽう、また、ひどく臆病おくびょうそうなところも見える。 横溝正史『金田一耕助ファイル04 悪魔が来たりて笛を吹く』より引用
  • 於勝の食慾しょくよく不振やえない顔色にはもちろん於継も間もなく気が付いて、どこが悪いのかと問いただしたが、於勝は加恵に対したときと同じように言を左右にして何も云おうとしない。 有吉佐和子『華岡青洲の妻』より引用
  • 大気の湿り気がカズオの艶のある黒い髪をべたつかせ、浅黒い肌を冴えない顔色に見せる。 桐野夏生『OUT(上)』より引用
  • 四十をいくつか越して見える藤原威夫というその少佐は、若いときからかぶっている軍帽でむされて髪の毛がうすくなったのが五分刈の下からもわかる顱頂ろちょう部をもっていて、その薄はげと冴えない顔色とはかえって頭脳の微細な勤勉と冷静な性格を印象づけた。 宮本百合子『道標』より引用
  • と、あまり冴えない顔色で岩倉具視が、議定・参与に問いかけた。 古川薫『桂小五郎(下)』より引用
  • 冴えない顔色で、るいが訴えた。 平岩弓枝『御宿かわせみ 10 閻魔(えんま)まいり』より引用
  • 淡谷悠蔵は、青森の駅前にあって「デパートメントストアー」「現金正礼、掛値なし」という看板を入口に掲げていた博品館という店で、日本髪を結って黒い事務服を着た女の売り子たちのなかに、いつも日蔭の花のように冴えない顔色をしていた一人の娘が、ひまさえあれば「白樺」に読み耽っていた姿を記憶している。 長部日出『鬼が来た 棟方志功伝(上)』より引用
  • 頭をおさえたまま、冴えない顔色でカイルロッドが弱々しく呟くと、心配してミランシ ャが顔をのぞきこんだ。 冴木忍『カイルロッドの苦難 1 旅立ちは突然に』より引用