冴えて来

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  • 奥の部屋に戻って、食後の一服をつけると、ようやく気分が冴えて来る。 乾くるみ『Jの神話』より引用
  • しかし私の眼はその暗いなかでいよいよえて来るばかりです。 夏目漱石『こころ』より引用
  • 弱い光の日が落ちてからは寒気が星を磨き出すようにえて来た。 川端康成『雪国』より引用
  • 鬼熊の客は、土地の大名屋敷の中間ちゅうげんや、夜になると目がえて来る妙な連中が多い。 池波正太郎『剣客商売 04 天魔』より引用
  • しかし頭は反対に次第にえて来るのだった。 高木彬光『妖術師』より引用
  • 月の出がごとおそくなるにつれてその光は段々えて来た。 永井荷風『すみだ川』より引用
  • 眼が冴え、耳が冴えて来ると、当分眠れそうもない自分がはっきりして来た。 新田次郎『孤高の人』より引用
  • そのうちに雄の声はだんだん冴えて来た。 梶井基次郎『交尾』より引用
  • 頭が妙に冴えて来て、何ともいえない気味の悪さが、上下左右の闇の中から自分に迫って来るように思われて仕様がなくなったのであった。 夢野久作『斜坑』より引用
  • そのころから風が吹き落ちて余程しのぎやすくはなったが、寒気はさらにえて来た。 海音寺潮五郎『平将門 中巻』より引用
  • そして、だんだん眼の冴えて来る自分と、もう、眠りかけている月丸を較べてとも思った。 直木三十五『南国太平記』より引用
  • 頭が冴えて来て、なかなか眠れそうにも思えなかったが、それがもう夢路だったのかもしれません。 森敦『月山・鳥海山』より引用
  • これで、人相学も世に行われ、貴殿の名奉行ぶりも一段とえて来る。 菊池寛『奉行と人相学』より引用
  • 多門はそう考えているうちに、頭が冴えて来て、行燈のかげに凝然じっと坐ったきり動かなかった。 室生犀星『ゆめの話』より引用
  • 然し私の眼はその暗いなかで愈冴いよいよさえて来るばかりです。 夏目漱石『こころ』より引用
  • 夜がふければ更るほどお種の眼はえて来た。 島崎藤村『家』より引用
  • 山代は吐気が次第におさまり、頭だけがいやに冷たく冴えて来ているのを感じていた。 井上靖『崖(下)』より引用
  • 虫のはますますえて来た。 田中貢太郎『草藪の中』より引用
  • そうかと思うと四十過ぎまでは、何の存在も認められなかった人が、中年からそろそろ活動を始め、老境に入るに従っていよいよ冴えて来たという人もあります。 岡本かの子『仏教人生読本』より引用
  • やや冴えて来た頃に、とは思うものの、自分の放言を取り消す気持は毛頭なかった。 大佛次郎『赤穂浪士(上)』より引用
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